がん保険はもったいない?加入率から見るがん保険の必要性
更新日:2021/9/15
「一生涯のうちに、日本人の2人に1人はがんになる」といわれる昨今、「がん保険に加入するべき?でも保険料がもったいないかも……」と迷っている方もいるはずです。
実際にどれくらいの方が加入しているのか、その加入率からがん保険の必要性を考えてみましょう。
がん保険の加入率はどれくらい?性別・年齢別・ライフステージ別の加入率
(公財)生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」[1]によると、がん保険・がん特約の加入率(※)は42.6%と、調査回答者の半分近くにのぼっています。
(※)加入率は、民間の生命保険会社やJA(農協)、県民共済・生協等で取り扱っているがん保険・がん特約の加入率を指します。以下の加入率も同じです。
加入率の推移を見てみると、2001年度の21.2%から増加が続いていることが分かります。
性別のみで加入率を比較すると、男性が43.2%、女性が42.2%と、ほとんど差はありません。
性別に加えて年齢別に詳しく見てみましょう。男女ともに、働き盛りの40歳代が50%前後と最も高く、20歳代は30%未満と低くなっています。
20歳代では女性の加入率の方が高く、これは子宮がんや乳がんなど、女性特有または女性に特に多いがんの罹患(りかん)率が、20歳代から上昇することに関係するのかもしれません。
表1 年齢別・性別のがん保険加入率
男性 | 女性 | |
---|---|---|
全体 | 43.2% | 42.2% |
20歳代 | 22.0% | 28.9% |
30歳代 | 46.3% | 46.5% |
40歳代 | 52.8% | 49.2% |
50歳代 | 46.8% | 43.1% |
60歳代 | 42.2% | 39.0% |
資料:(公財)生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」[1]をもとに作成
ライフステージ別での加入率も確認すると、最も加入率が高いのは「既婚・末子小学生」の52.0%、続いて「既婚・末子中学生、高校生」の50.9%、最も加入率が低いのは「未婚」の28.9%となっています。
子どもの教育資金が必要な時期には、がんになると経済的に苦しくなることを想定し、がん保険で備えている方が多いと考えられます。
表2 ライフステージ別のがん保険加入率
ライフステージ | 加入率 |
---|---|
未婚 | 28.9% |
既婚・子どもなし | 42.7% |
既婚・末子未就学児 | 49.6% |
既婚・末子小学生 | 52.0% |
既婚・末子中学生、高校生 | 50.9% |
既婚・末子短大・大学・大学院 | 50.8% |
既婚・子ども全て卒業(未婚) | 42.5% |
既婚・子ども全て卒業(既婚) | 43.5% |
資料:(公財)生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」[1]をもとに作成
「がん保険」と「医療保険+がん特約」ではどちらを選ぶ?
がんに保険で備える場合、方法はいくつかあります。例えば「がん保険」のみで備える方法や、その他の保険と組み合わせて備える方法です。
「がん保険」のみか「医療保険+がん特約」か、その2択で迷う方もいるのではないでしょうか。その違いを確認してみましょう。
「がん保険」のみで保険料を抑える
がん保険は、その名のとおり、がんを対象とした保険です。基本的に、がんのみが保険金支払いの対象となります。
幅広い病気やケガが対象となる「医療保険+がん特約」と比べると、一般的には「がん保険」のみの方が、保険料はお手頃になります。
がんのリスクを強く感じていて、かつ保険料を抑えたい方は、がん保険のみの加入も選択肢の一つです。
「医療保険+がん特約」でがん以外の病気のリスクに備える
「医療保険+がん特約」であれば、がんだけではなく脳血管疾患や心疾患その他の病気、またケガの場合にも保険金が支払われる上、がんの場合は特に手厚い保障となります。
がん以外の病気やケガのリスクにも備えたい方は「医療保険+がん特約」を選択する方が良いでしょう。ただし、保険料は「がん保険」のみの場合よりも、高くなることが一般的です。
「がん保険」のみと「医療保険+がん特約」の選択は、病気のリスクや保険料の負担などを考慮して、よりご自身に適した方を選べるよう検討しましょう。
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がん保険の必要性を十分に考えよう
がんに対して十分対応できる貯蓄があれば、がん保険に加入する必要はないでしょう。
しかし、万一のがんの再発や転移、それに伴う長期の治療など、以前とは生活や働き方が変わるかもしれません。
がん保険に加入していれば、がん発病後の経済的な負担を軽減できます。また、治療方法などについて専門家のアドバイスを受けられるサービスが付帯していることがあり、精神的な負担が軽減できる場合もあります。
経済的・精神的な負担を長期で見通した上で、がん保険の必要性を考えることが大切ではないでしょうか。
出典 |
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- ※ 掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
- ※ 掲載日は2016年8月31日です。
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