終身がん保険と定期がん保険
がん保険には、一生涯保障される終身がん保険と、一定期間保障される定期がん保険の2タイプがあります。
では、それぞれの特徴をみていきしょう。
終身がん保険
終身がん保険の最大の特徴は、一生涯にわたり保障が続くということです。
若いうちに加入していれば保険料がお手頃で家計負担は軽く済みます。
60歳や65歳で保険料払込を完了する契約にすれば、収入の少なくなる年金生活時期には保険料を負担せずにがん保障をずっと受けることができます。
ただし、一生涯の保障となるため、保険料は一般的に高くなります。
定期がん保険
定期がん保険は、一定期間または一定年齢まで保障されるがん保険です。
その期間は、1年、5年、10年が一般的で、保障期間が限られているため、保険料はお手頃です。
「教育費や住宅ローン等支出の多い時期にがんにかかると治療費まで賄えない」という方には、ピンポイントな年齢でがん保険に加入しておくという方法もあります。
なお、保障期間後も保障を続けたい場合は、その時の健康状態に関係なく自動更新することができる商品があります。
ただし、更新時の年齢や保険料率で新たに保険料を計算するため、通常、保険料は上がるので注意が必要です。
「終身タイプ」か「定期タイプ」どちらを選ぶ?
まずは、「保険料が家計の負担にならないか?」ということがポイントになります。生命保険や傷害保険等他の保険料と合わせて負担が重くならないか確認しましょう。
保険料は加入時の年齢が大きく影響します。30代で加入するより40代で加入する方が保険料は一般的に高くなります。
40歳半ばになって、がん保険に入っておこうと思ったときには、子どもにお金がかかる時期と重なり保険料支出が難しいということもあるでしょう。
もう一つのポイントは、「がんにかかった場合に困ることがないか?」ということです。
がんにかかった場合に困ることとして一番に治療費があります。また、仕事を休んだりすることで収入が減ることも困ることの一つです。
現役世代は、「治療費負担」と「収入が減る」というダブルのリスクがあります。年金生活では、現役時代より収入は減りますが、がんにかかることで年金収入が減ることはありません。
他にも個々人でがんにかかると困ることがあるでしょう。例えば、子育てや介護を抱えていれば、治療費や入院・通院費以外にもお金が必要になることが多々あるのではないでしょうか。
経済的な負担が伴うこともありますので、がんについて保障をつけておくと安心できるでしょう。
「終身タイプ」か「定期タイプ」かを選ぶときは、保険料と必要な保障のバランスで決めましょう。
「家計に余裕があり、保障も一生涯が安心」「一生保険料が上がらない方がいい」という場合は終身タイプ、「がんになったら一番困る時期だけ保障をつけておきたい」「当面の間は保険料をなるべく抑えたい」という場合は定期タイプ、というように、がん保険を検討するときの年齢、家計状況、自分の置かれている環境等を考慮して決めるとよいでしょう。
※本記事は、2016年7月2日に掲載された記事です。そのため、記事内容は掲載日のものであり、現在と情報内容が異なっている場合がございますので、本記事の閲覧・利用等に際しては、ご注意ください。
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掲載日:2020年5月7日
終身がん保険と定期がん保険、特長と注意点まとめ
終身タイプが良いか、あるいは定期タイプが良いかは個々人によってさまざまなので、一概にどちらが良いという判断はできません。
終身タイプと定期タイプのがん保険の特長と注意点をおさらいしておきましょう。
がん保険・終身タイプと定期タイプの特長と注意点
終身がん保険 | 定期がん保険 | |
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特長 |
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注意点 |
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昔と比較し、外来での化学療法実施件数も増えたことなどから、現在のがん治療は入院より外来が多くなっています。
がん治療をとりまく状況は、時代とともに変化します。
1年後はそれほど違っていなくても、10年後の治療方法はかなり違っているかもしれません。
治療方法が変われば、求められる保障が変わる場合もあります。
定期がん保険は、5年や10年など保障期間が一定で、更新をすると一般的に保険料が上がる点には注意が必要です。しかし、その時点でのがん治療の実情に合致した保障を選びなおせるとも考えられるでしょう。
終身がん保険は、保障が生涯変わらず続くという安心感があることが特長ですが、反面将来の治療方法が保障されない可能性もあります。終身がん保険であっても、ときどきは保障の見直しを行う方がおすすめです。
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