白血病とがん保険
更新日:2021/12/28
白血病とは、血液の中に白血病細胞が増殖する、血液のがんのことをいいます。
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)[1]によると、2018年度に白血病と診断された数は14,287例でした。
「病名は知っていても詳しいことは知らない」という方も多いと思います。白血病の種類、治療にかかる費用や期間などを見てみましょう。
白血病の種類とその特徴は?
白血病は病状の経過から「急性白血病」と「慢性白血病」に分けられます。さらに、白血病細胞の由来する血球細胞により「骨髄性白血病」と「リンパ性白血病」に分けられます。
白血病の種類
急性骨髄性白血病・急性リンパ性白血病
骨髄で異常な血液細胞が急速に増殖し、正常な血液を作る働きが損なわれてしまう病気です。比較的進行が早いため、速やかな診断・治療が重要になります。
慢性骨髄性白血病・慢性リンパ性白血病
骨髄性のものは一般的に、ゆっくりと進行する慢性期が続いた後、急性転化と呼ばれる時期を迎えて急性白血病のような状態になります。リンパ性のものは病気の進行が遅く、人によっては10年以上経ってもほとんど病状が悪化しないというケースもあります。
病状によっては、服薬しながら通常の暮らしを続けられる場合もあります。白血病と診断されても、決して悲観せず、適切な治療を受けることが重要といえそうです。
白血病の治療に必要な費用は?
では、白血病の治療に必要な費用は、いくらぐらいなのでしょうか。
厚生労働省「令和元年度 医療給付実態調査」[2]の調査結果をもとに計算すると、白血病による入院の費用は約160万円、入院外の費用は約90,000円です(いずれも1件当たりの平均額)。
高いと感じられるかもしれませんが、公的医療保険の対象となる場合は、その一部の自己負担のみで済みます。
さらに「高額療養費制度」という制度を利用すれば、医療機関や薬局の窓口で支払った自己負担金額のうち、ひと月の上限額を超えた分の支給を受けることができるため、自己負担金額が大きくなりすぎる心配はありません。
ただし、「先進医療」を受けた場合は、公的医療保険の対象とならずに技術料が全額自己負担になり、高額療養費制度も適用されません。
治療の副作用への対処費用も、基本的に同様です。例えば、疲労感から通院時にタクシーを利用した場合のタクシー代、脱毛が起こった場合の医療用ウィッグ代などは、公的医療保険・高額療養費制度の適用外ということです。
このように、白血病は治療方法ごとの治療費に加え、それ以外でかかるお金も考えておく必要があります。備えとして、貯蓄だけではなく、がん保険への加入も選択肢の一つになるでしょう。
がん保険で備えた方がいい?
入院費について前述しましたが、入院費が高額になりやすいのは、入院期間の長さも要因と考えられます。
厚生労働省「平成29年(2017)患者調査の概況」[3]によると、白血病における平均在院日数は36.3日となっており、がん全体の平均在院日数の16.1日と比べると、がんのなかでも長期であることが分かります。
入院費その他の費用を助ける公的制度として、高額療養費制度の他に、地域の医療費助成制度などもあります。ただし、治療費を賄ったり、家族の生活費を確保したりするのに十分ではないケースも想定しなければならないでしょう。
がん保険では、がんと診断されたときに受け取れる「がん診断給付金」や、治療を受けた月ごとに受け取れる「治療給付金」など、診断時から長期の治療までサポートする給付金があります(保険商品によって給付金の有無や給付金の名称は異なります)。
白血病のように治療が長期になりやすい病気の場合、経済的な負担を考えると、がん保険で備えておくことが重要といえそうです。
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出典 |
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- ※ 掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
- ※ 掲載日は2016年8月29日です。
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