がん保険は「掛け捨て」？「解約返戻金タイプ」？
掲載日：2016年9月2日
がん保険は、解約返戻金のない掛け捨てタイプが一般的です。
しかし、商品の中には、解約返戻金のあるタイプも存在します。
がん保険を検討される際、どちらを選んだらよいのか、迷われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
保険料を比べてみると…
保険料を比べてみると、解約返戻金のあるタイプの方が、一般的には保険料が高くなります。
では、保険料はどれほどの差があるのでしょうか。
がん保険には、いろいろな保障がありますが、比較するために以下の基本的な1～3の保障に内容を絞って、掛け捨てタイプと解約返戻金のあるタイプの月額保険料を比較してみます。
＜比較条件＞
- 1. 診断給付金100万円（がんと診断されたときに給付される給付金）
- 2. 入院給付金日額10,000円（がんで入院した場合に給付される給付金）
- 3. 手術給付金20万円（がんについての所定の手術を受けたときに給付される給付金）
- ※ 掛け捨てタイプは、先進医療特約が自動付帯されている保険料。
- ※ いずれのタイプも終身保険で、保険料払込期間は60歳まで。
| 掛け捨てタイプ（約） | 解約返戻金のあるタイプ（約） | |||
|---|---|---|---|---|
| 男性 | 女性 | 男性 | 女性 | |
| 30歳 | 3,600 | 3,100 | 6,200 | 5,100 |
| 40歳 | 6,100 | 4,900 | 10,100 | 7,800 |
| 50歳 | 13,600 | 9,900 | 21,600 | 15,200 |
保障内容がすべて同じである商品の比較ではないため、一概には判断できませんが、先述の条件で比較をしてみると、30歳の時には、概ね月額2,000円～3,000円ほどの差になっていますが、50歳となると5,000円以上の差が生じています。
いずれのタイプも40歳～50歳の保険料が高く設定されているのは、年齢を重ねるにつれて、がんにかかるリスクが高まることと、今回は保険料払込期間を60歳までに設定したため、保険料払込期間が短いということが、保険料に反映されているものと考えられます。
解約返戻金があるとオトク？
がん保険の解約返戻金は、一般的に加入してすぐに解約しても、大きな解約返戻金は期待できませんし、払込保険料累計を上回りません。
ということは、解約返戻金に期待を寄せて解約するのは、加入から長い期間が経過してからということになります。
がんは、年齢を重ねるほどかかりやすい病気です。加入から長い期間が経過し、いわゆるがんにかかりやすい年代になってから解約するリスクと、解約して解約返戻金を獲得できるメリットのどちらが自分にとって良い選択であるかを、冷静に考えてみるとよいのではないでしょうか。
そのように考える中で、がん保険の解約を考える可能性が低いという結論に至れば、あえて解約返戻金があるタイプを選択する必要性は低くなるかもしれません。
一方、がん保険はがん治療の進歩に伴い、新しい保険商品が開発されるため、長い保険期間中に新しい保険商品に乗り換えることも少なくありません。
機動的にがん保険の見直しをするということが前提ならば、保険料を抑えた掛け捨て保険が、負担感が少ないかもしれません。
がん保険は「掛け捨てタイプ」と「解約返戻金があるタイプ」のどちらがよいか、その答えは皆さんが持っているのですよ。
※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
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がん保険から戻ってくるお金は「解約返戻金」以外にもある？
がん保険に貯蓄的な役割を持たせたい方もいらっしゃるかもしれません。
貯蓄的な役割を持ったがん保険の特徴として、将来がん保険を解約したときに受け取れる「解約返戻金」が挙げられると思います。しかし、解約返戻金のあるがん保険以外にも、お金が戻ってくるがん保険があることをご存じでしょうか。
そのような商品では、解約返戻金ではなく「健康還付給付金」などの名目で払込保険料の一部を受け取れるものや、一定期間がんにならなかったときに給付金が支払われるといったものがあります。
また、貯蓄性を考えながらがんに備えたい場合は、がん保険以外を利用する方法もあります。満期時に死亡保障と同等の満期保険金が受け取れる養老保険にがんにかかわる特約を付加して、保険期間中はがんの保障を手厚くするという方法などです。
「解約返戻金など、将来戻ってくるお金があったほうが良い」かつ「がんの保障が欲しい」という方は、上記の情報を参考にしてみてください。
ご自身で選択しかねる場合は、ファイナンシャルプランナーに相談するのも一つの手です。
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