おすすめのがん保険
更新日:2021/9/22
がん保険への加入を検討するとき、どのがん保険に加入しようか悩む方は多いのではないでしょうか。
がんの三大治療は、「手術(外科治療)」「薬物療法(抗がん剤治療)」「放射線治療」といわれており、抗がん剤治療や放射線治療は、入院せずに通院で治療を行うケースも多くなっています。
すでに医療保険に加入している方も、がんの治療方法によっては、医療保険だけでは経済的な負担を十分に抑えることが難しい可能性があります。
がん保険を選ぶときには、どんな治療を受けることになったときにしっかりと保障が受けられるようにしたいかを踏まえて、検討することが大切です。
このコラムでは、がん保険の保障内容の特徴とあわせて、おすすめのがん保険をご紹介します。
がん保険の保障内容の特徴とおすすめのがん保険
がん保険には、医療保険ではカバーしきれない部分を補うことができる、がん保険特有の保障があります。
がん保険の主な保障内容の特徴について、下表にまとめました。各保障内容の特徴を押さえていただいた上で、おすすめのがん保険をご紹介します。
がん保険の保障内容の特徴
※スクロールで表がスライドします。
保障内容(※) | 特徴 |
---|---|
診断給付金 | がんと診断確定されると、まとまった一時金が受け取れる。治療費や生活費の補填など、自由に使える。再発・転移した場合でも複数回診断給付金が受け取れる商品もある。 |
治療給付金 | 抗がん剤治療、放射線治療、ホルモン剤治療など、特定のがん治療を受けると給付金が受け取れる。 |
入院給付金 | がんの治療を目的として入院したとき、日数に応じた給付金が受け取れる。医療保険と違って1入院あたりの限度日数や通算入院日数に制限がないことが一般的なので、長期間の入院にも対応できる。 |
通院給付金 | がんの治療を目的として通院したとき、通院日数に応じて給付金を受け取れる。がんによる入院後の治療に限られる場合や、退院後1年以内の通院に限られている場合がある。 |
がん先進医療給付金 | がんの治療を目的として先進医療を受けたとき、給付金が受け取れる。給付金の上限額は一般的に、通算500万円~2,000万円程度に設定されている |
実額補償タイプ | 実際にがん治療にかかった費用が補償される。健康保険適用外の治療費も対象としていることが多いので、治療の選択肢を広げたい方におすすめ。 |
※保険会社・商品によって名称が異なることがあります。
資料:執筆者作成
診断給付金と治療給付金の両方を受け取ることができれば、がんの治療費に対する不安を幅広くカバーしてくれるのではないでしょうか。
診断給付金はがんと診断確定されれば受け取れますので、比較的早くまとまった金額が手に入ります。
がんと診断されたら、治療方法を検討し、闘病のために仕事や生活を見直すことなどもあるでしょう。
早い時期に自由に使えるまとまったお金を受け取ることで、落ち着いて対応しやすくなるのではないでしょうか。
ただし、診断給付金を高く設定すると、保険料も一般的に高くなります。
反対に低く設定すると、治療が長期化したときなどに、診断給付金だけでは不十分になる可能性がありますので、保障される金額と負担できる保険料のバランスを考えましょう。
さらに、特定の治療を受けると給付金が受け取れる治療給付金を組み合わせて加入しておくと安心です。
「上皮内がん」「上皮内新生物」が保障の対象に含まれているか確認しましょう
がん保険の説明書やパンフレットを見ていると、「上皮内がん」「上皮内新生物」という言葉が出てくることに気がつくと思います。
上皮内がん・上皮内新生物とは、がん細胞が臓器の表面を覆っている上皮までにとどまっているがんです。
がんが上皮細胞に接している基底膜(きていまく)という薄い膜状の構造を破って深いところまで広がっていない状態です。
浸潤していませんから、基本的には切除すれば転移がほとんどないといわれています。
がん保険によって、上皮内がん・上皮内新生物の取り扱いが異なっているので注意が必要です。
上皮内がん・上皮内新生物の場合は、給付金の「支払対象外」または「給付金の額を低くしている」商品があります。
一般的にはその分保険料が抑えられていると考えられますが、受け取れると思っていた給付金の金額が十分でなかったら、困ることもあるでしょう。
がん保険を選ぶときは、上皮内がん・上皮内新生物が保障の対象になっているかどうか確認しましょう。
がんの罹患リスクが高い年代に合わせたがん保険の選び方
男性は40代ごろ、女性は30代ごろから、がんの罹患リスクが高まってきます。30代・40代について、どのようながん保険に入れば良いかを考えてみましょう。
30代におすすめのがん保険
30代では、一般に保険料が高めといわれる終身型のがん保険でも、保障内容によってはひと月あたり1,000円台の保険料で加入できるものがあります。
定期更新型のがん保険なら、さらに保険料が抑えられる場合もあるので「安い方が良い」と考える方もいると思いますが、一般的に定期更新型の保険は、更新の際に保険料が上がります。
10年更新型の保険であれば、更新を迎える40代やその後の50代は、人生でお金が必要なライフステージである方も多いと考えられるため、保険料が家計を圧迫する可能性があります。
また、がんの罹患率は年齢を重ねるごとに上昇しますので、40代や50代になって保険料が高いからとがん保険の更新をやめるのも、悩むところではないでしょうか。
長期にわたる安心が欲しいという方には、30代のうちに終身がん保険に加入すれば、生涯にわたって保険料が今と変わらず、支払いを続けやすいため、終身がん保険が有力候補になるでしょう。
40代におすすめのがん保険
40代では、終身がん保険の保険料がひと月あたり2,000円を超えるものが中心になってきます。
お金が必要なライフステージに突入し、節約を意識している方も多いと思いますので、40代でがん保険に加入する場合、保険料がお手頃な定期更新型も検討してみましょう。
ただし、上述したとおり定期更新型のがん保険は、一般的に更新によって保険料が上がります。40代の保険料と10年後の保険料を比較すると、保険によっては倍近い金額になることもあります。
40代のがん保険選びは、定期更新型を中心に、保険料と保障のバランスを考えながら選択するのがおすすめです。
ライフプランに合わせたがん保険の選び方
よく「私に合ったがん保険は何ですか?」という質問を受けますが、質問された方の状況によって答えは違ってきます。
一家の大黒柱という方には、働いている間は保障を手厚くしておくことを、定年を迎えて貯蓄がある程度ある方なら、保険料と保障のバランスを見ながら検討することをおすすめします。
また、医療保険や所得補償保険など他の保険に加入している方は、それらの保険からも給付金を受け取れる可能性があるため、そのことを考慮して選ぶようおすすめします。
自分にとってベストながん保険を選ぶためには、こうした万一のときの家庭への影響度、貯蓄額、他の保険の有無などを考慮しつつ、自分が支払える保険料とのバランスを見て、検討することが大切です。
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執筆者プロフィール
張替 愛ハリカエ アイ
AFP/2級ファイナンシャル・プランニング技能士
大学で心理学を学んだ後、損害保険会社にて5年半勤務。その後、夫の海外赴任を機に独立を決意。育児をしながら在宅でファイナンシャルプランナーとしての活動を始める。転勤族や、仕事と家庭の両立で悩む女性のために、オンラインでのマネー講座や個別相談を開催中。
FP事務所マネセラ代表
- ※ この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
- ※ 掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
- ※ 掲載日は2018年5月31日です。