平均の入院日数は?
掲載日:2015年9月17日
更新日:2020年9月10日
病気になったりケガをしたりすることは誰にでも起こる可能性がありますので、長い人生での心配事の1つかもしれません。
特にお金の面で公的医療保険だけでは心もとなく、長期の入院で医療費がかさむことへの不安を抱えている方は多いです。
それでは、この不安を現実の数字として、平均の入院日数を厚生労働省「平成29年(2017)患者調査の概況」でみてみましょう。
年代別平均入院日数
平均の入院日数は29.3日となっており、以前より短くなってきていますが、それでも入院すると、退院するまでに約1カ月程度かかっているのが現状です。
年代別では、0~14歳は7.4日、15~34歳は11.1日、35~64歳は21.9日、65歳以上は37.6日となり、年齢が上がるのに比例して入院日数は長くなる傾向にあります。
一般的には60~65歳で退職し、老後は国から年金を受け取る生活になるわけですが、少子高齢化が進む日本では年金制度そのものへの不安もありますので、老後の長期入院によって医療費がかさむことへの対応は自分自身で取らざるを得ないでしょう。
表1 年齢階級別にみた退院患者の平均在院日数
総数 | 29.3日 |
---|---|
0~14歳 | 7.4日 |
15~34歳 | 11.1日 |
35~64歳 | 21.9日 |
65歳以上 | 37.6日 |
資料:厚生労働省「平成29年(2017)患者調査の概況」をもとに作成
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傷病別の平均入院日数
まずは、三大生活習慣病(三大疾病)といわれる「がん」「心疾患」「脳血管疾患」の平均入院日数をみてみましょう。
脳血管疾患が、がんや心疾患に比べかなり長くなっています。
がんは、全体としては17.1日となっています。
がんのなかでも「胃がん」は19.2日と長く、「乳がん」は11.5日と比較的短くなっています。
心疾患は、がんより少し長い19.3日です。
脳血管疾患は、がんや心疾患に比べ78.2日と非常に長くなっているのが目立ちます。
年代別では年齢を重ねるごとに入院日数が長くなるのが特徴です。
次に三大生活習慣病以外の疾病での平均入院日数をみてみましょう。
「糖尿病」は、33.3日となっています。
男性が26.7日、女性が42.5日と男女差が大きく、年代別でみると年齢を重ねるごとに入院日数が長くなります。
「結核」は、54.1日となっています。
こちらも年齢を重ねるごとに入院日数が長くなり、男女の入院日数の乖離があります。
表2 傷病分類別にみた退院患者の平均在院日数(単位:日)
※スクロールで表がスライドします。
資料:厚生労働省「平成29年(2017)患者調査の概況」をもとに作成
病院での推計退院患者数の構成割合
表3をみてみると、一般病床での入院期間の割合は0~14日が71.9%、15~30日が15.9%、1~3カ月未満が10.5%、3~6カ月未満の入院は1.3%となっており、半数以上の方が14日以内に退院していることがわかります。
しかし、精神疾患で入院した方の39.2%、結核で入院した方の47.4%が1~3カ月未満で退院しており、一般病床と比較して入院が長期化する傾向があります。
一方、感染症で入院した方の87.0%が14日以内の退院と一般病床よりも短期の入院で済んでいます。
入院期間は病床の種類によって、長期になったり短期となったり変動があるようです。
表3 病床種類別にみた在院期間別の推計退院患者数の構成割合
※スクロールで表がスライドします。
資料:厚生労働省「平成29年(2017)患者調査の概況」をもとに作成
医療保険を選ぶときは入院に伴う家計や収入源も考慮する
平均入院日数は短期化の傾向ではありますが、それでもいったん手術や入院をすると精神的にも肉体的にも家族の負担になりますし、金銭面でも、治療費以外の食事代や病院への交通費等出費が多くなる可能性が高いです。
また、家計を担っている方が仕事を休むことになった場合は、収入が減少しますので、家計にとっては非常に厳しい状況になりかねません。民間の医療保険を選ぶ際には、入院日数の傾向と入院に伴う家計や収入減を考慮することも重要です。
では、民間の保険会社からさまざまな種類の医療保険が提供されているなかで、実際にどんな商品が人気を集めているのでしょうか。
保険市場で人気の高い商品を「医療保険・入院保険ランキング」で紹介していますので、ぜひご覧ください。
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