住宅の火災保険とは
掲載日:2016年5月25日
はじめに
火災保険は、建物の用途により火災の危険度が異なることから、建物を「住宅のみ」に使用している(住宅物件)と、「住居と店舗を併用している住宅」(併用物件)や、「事務所」「病院」「旅館」などに使用している建物(一般物件)に分け、それぞれに対応する保険商品が用意されています。
以下、住宅物件を対象とした火災保険についてみていきます。
住宅火災保険
住宅物件対象の火災保険は、保険の対象を「建物のみ」、「家財のみ」、「建物と家財」の3つのパターンから選択して契約することができます。ただし、「建物のみ」の契約ですと、家電製品や家具の損害は補償されません。
持ち家の場合は「建物と家財」、賃貸住宅の場合は「家財のみ」を選択するのが一般的です。
また、住宅物件対象の火災保険は、住宅に関するさまざまなリスクに幅広く備える「住宅総合保険」と、基本的な補償にしぼった「住宅火災保険」に大別されますが、現在は各損害保険会社からさまざまなタイプの火災保険が販売されていますので、加入の際は商品名だけで判断せず、補償の内容をよく確認するようにしましょう。
住宅総合保険の補償内容
住宅総合保険の主な補償内容は、以下の7つになります。住宅火災保険の多くは、このうち1と2を補償する保険になりますので、その分保険料を抑えることができます。
- 1.火災、落雷、ガス爆発などの破裂・爆発
- 2.風災・雹(ひょう)災・雪災
- 3.漏水などによる水濡れ
- 4.盗難
- 5.台風や集中豪雨などによる水災
- 6.建物外部からの物体(自動車など)の飛来・落下・衝突
- 7.騒じょうなどによる暴行・破壊
また、保険会社のプランによっては、1のみを基本補償として、2以降の補償を選択できるようにしているものもあります。戸建やマンションなど建物の構造や、建物の所在地(高台や低地、川の近くにあるなど)の違いなどによって備えるべきリスクが異なります。必要に応じて2以降の補償の選択を検討してみましょう。
「家財のみ」の場合の補償内容
「家財のみ」を対象とした火災保険の場合も、上記と同様の補償内容になります。基本補償にしぼるか、3以降の補償も必要なのかを検討して加入するプランを決めましょう。
また、賃貸住宅に住んでいる方向けに「賃貸住居者専用の火災保険」を用意している保険会社もあります。この商品の特徴は、家財の損害に対する補償にプラスして、「借家人賠償責任補償保険(補償特約)」がセットされている点です。
一般的に賃貸物件の場合、建物を対象とした保険は家主が加入していますが、借家人が失火などにより建物に損害を与えた場合、家主に対する法律上の損害賠償責任が発生します。それに備える補償が借家人賠償責任補償保険(補償特約)です。
まとめ
以上、住宅物件を対象とした火災保険についてみてきました。
近年は台風以外の風災・雹(ひょう)災・雪災による支払保険金の増加などの理由により、火災保険の保険料は上昇傾向にあります。前述のように、建物の所在地や、建物の構造などを考慮して、必要な補償を選択することで保険料の節約を考えましょう。
※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
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