更新型医療保険の考え方
医療保険には一生涯保障が続く「終身型」と、一定期間(10年が多い)ごとに更新をしていく「更新型」の2種類があります。
「どっちがいいのですか?」というお悩みもよく聞きます。
更新型の医療保険は終身型と比べると、若いうちは保険料が安いというメリットがあります。
一方、更新のたびに保険料が高くなっていきます。
また、80歳以上は更新できなくなるなど年齢に制限がつく場合が多いのもデメリットでしょう。
更新型が向くのは、当面の保険料負担を少なくしたい人や、いずれ他の医療保険に加入し直そうと思っている人だといえます。
医療技術は年々進歩していますのでそれに伴って医療保険も年々進化しています。
今後、他の新しい医療保険に加入し直すかもしれないという可能性を考えると更新型は選択肢になりえるでしょう。
ただしその場合は、新しい保険に入り直そうと考えた時に健康でない場合は、新しい保険に加入できない可能性があるということはリスクとして考えておく必要があります。
「いずれ医療保険への加入はやめよう」と考えている人にも、更新型の保険は利用価値があります。
病気やケガに備えるお金は保険だけでまかなう必要はなく、貯蓄を使ってもよいわけです。
多くの方は若いうちには貯蓄が少なく、歳を取るにつれ貯蓄が多くなっていくはずですから、十分な貯蓄が貯まったら医療保険は不要になるという考え方も一理あります。
それであれば若いうちは保険料が安い更新型の方が向いています。
逆に「医療保険が本当に必要となるのは高齢になってからだし、将来も今の公的な医療制度が維持されるのかも不安なので、医療保険には一生涯入り続けたい」という人には更新型ではなく、終身型が向いているといえます。
長く保険料を払い続ける場合には、更新型よりも終身型の方がトータルの保険料支払いでは、有利になるのが一般的だからです。
その場合、一生涯保険料を払い続ける(終身払い)タイプだけでなく、保険料の支払いが60歳や65歳で終わるタイプを検討する人も多いです。
このように更新型がいいか、悪いかというのは単純に言えるものではなく、ライフプランや保険に加入する目的に応じて決まってくるといえます。
医療保険で悩まれている方はまず、その辺りから整理してみるとよいでしょう。
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コラム執筆者プロフィール
山本 俊成 (ヤマモト トシナリ) マイアドバイザー.jp®登録 - ファイナンシャルプランナー。
大学卒業後、株式会社三和銀行(現三菱UFJ銀行)入社。
2003年、外資系生命保険会社入社。
2005年、総合保険代理店株式会社ウィッシュ入社。
2010年、株式会社ファイナンシャル・マネジメント設立。
銀行と保険会社に勤めていた経験を活かし実務的なコンサルティングを行う。
ファイナンシャルプランナー 山本 俊成
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
掲載日:2019年9月24日
更新型の保険を選ぶときには、メリットやデメリットを確認しましょう
更新型保険のメリット・デメリットから確認しましょう。
表1 更新型保険のメリット・デメリット
※スクロールで表がスライドします。次は、表2を参考に、自分に更新型保険が向いているかどうかを考えてみましょう。
表2 更新型保険に向いている人と向いていない人
※スクロールで表がスライドします。更新型保険とその他の保険(終身型保険など)で迷っている場合は、表1、表2を参考に保険を選んでみてはいかがでしょうか。
自分自身のライフプランと相談しながら最適な保険選びを行いましょう。
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