ペット保険で備えられる?子犬に要注意の病気や事故
家族になったかわいい子犬は周りの人を幸せにしてくれますね。しかし、子犬には注意しなければいけない病気や事故がたくさんあります。
ペットを飼っている人もこれから飼うか検討している人も、もしもの時にペット保険で備えられるのかを確認してみましょう。
コロナ禍でペットを飼う人が増えました
昔と違って犬は、番犬などから愛玩犬、そして家族の一員へと変化しました。コロナ禍で家にいる時間が増え、新しい家族としてペットを迎えた人も多いようです。
マーケティング・リサーチ会社の株式会社クロス・マーケティングが実施した「ペットに関する調査(2021年)」[1]によると、調査時点でペットを飼っている人は26.6%、そのうち第1回緊急事態宣言後にペットを迎えた人は19.8%でした。
ペットに関する調査(2021年)
資料:株式会社クロス・マーケティング「ペットに関する調査(2021年)」[1]をもとに執筆者作成
子犬によくある病気は?
「ペット保険に入った方が良い?」と迷っている人も多いのではないでしょうか。
病気やケガをした場合、ペットには人間のような公的医療保険はありませんので、治療費は全額負担となります。ペット保険に加入していると「思わぬ出費」に備えることができますね。
ただし、保険金が支払われない事例もありますので、ペット保険を検討するときには補償内容を確認しましょう。
子犬によくある病気について、いくつか例を見ていきます。
ノミ・マダニ
人間にも身近な外部寄生虫であるノミ・マダニですが、子犬に寄生することもあります。
マダニについては、厚生労働省からも注意が出ており、「特にマダニの活動が盛んな春から秋にかけては、マダニに咬まれる危険性が高まります。」とのことです。
お散歩コースに草むらややぶなど、マダニが多く生息する場所がある人は、特に定期的な予防を心がけましょう。
下痢
子犬の下痢の一般的な原因は、次のようなものが挙げられます。
- 新しい家に移ることによるストレス
- 新しい食事(特にその切り替えが早すぎる場合)
- 観葉植物、ゴミ、おもちゃなど、食べてはいけないものの摂取
- 内部寄生虫
- ウイルス感染
便の状態や、下痢をしている時の子犬の様子を写真や動画に撮って獣医師さんに見せると、病状を伝えやすくなるでしょう。
ケンネルコフ(犬伝染性気管気管支炎)
ケンネルコフは、ウイルスや細菌による気管支炎で、症状は乾いた咳・鼻水・くしゃみ・目やになどです。非常に伝染性の強い呼吸器疾患なので、多頭飼いをしている人は特に注意が必要です。
子犬がかかりやすい病気ですが、予防にはワクチン接種が有効です。
ペット保険の対象になる?
- 一般的な子犬の病気の治療は、ペット保険の対象となります。ただし、ノミ・マダニの駆虫薬の投与、予防のためのワクチン接種やそれによって防げたはずの病気は対象外とする保険会社も複数あります。
子犬で注意しておきたい事故は?
子犬は動きも活発で、なんにでも興味を持って遊んでいる姿に癒される人も多いはず。
でも、楽しいだけではありません。家の中やお散歩中は危険もいっぱいです。未然に防げる事故についてはしっかりと備えましょう。
骨折
子犬のうちはまだ骨も弱く骨折しやすい状態です。ちょっとした段差やクッションの上から飛び降りた時にポキッと骨折するケースもあります。
月齢が小さいうちは「行動範囲を制限して、段差を作らない」ということが大切です。
またフローリングの床で滑ることも骨折の原因になるので、滑らないマットを敷くこともおすすめします。
誤飲・誤食や拾い食い
タバコや鋭利なもの、薬などの誤飲・誤食は気を付けている人が多いと思いますが、それ以外で犬仲間からよく聞く誤飲・誤食は、犬のおもちゃの部品や中に入っている綿です。
いずれも遊んでいるうちにかじって飲み込んでしまうケースです。病院で救急処置をしてもらうこともあるので、気を付けなければいけません。
また、お散歩中も、ちょっと目を離したすきに道に落ちているものを食べてしまうことがあります。花壇や茂みにある害虫駆除剤や、除草剤のかかった草木を口にしてしまい中毒症状を起こすこともあります。
ユリ、スイセン、スズランなど、犬にとって有害な植物もたくさんありますので、お散歩ルートにある植物をあらかじめ調べておくことも事故を未然に防ぐ行動です。もし、間違って食べてしまったら病院で診てもらいましょう。
ペット保険の対象になる?
事故による病気やケガは、一般的にペット保険の対象になります。ただし、地震または噴火、これらによる津波、風水害等の自然災害での病気や、飼い主の故意や重大な過失でケガをさせた場合などは対象外になっていることがあります。
ペット保険の必要性
わが家にやって来た子犬の愛らしい顔やしぐさは、一瞬で心をわしづかみにしますよね。
そんな子犬ですが、まだまだ体の発達が未熟で、病院のお世話になることも少なくありません。治療の費用は、体重などの犬の個体差、病院、治療内容などで違ってきますが、思った以上に費用がかかった、という話も聞きます。
「ペット保険の加入を検討しているけれど、種類も増えてきているので、どれにしようか……」と悩んでいる人も多いかもしれません。しかし、病気やケガをしてしまうとペット保険に加入できなくなるケースもあるので、早めの検討がおすすめです。
ペット保険は、費用の面で治療の選択肢を広げられるメリットがあります。保険に加入していれば、安心して早期に治療ができるようになりますね。
元気な子犬でも病気やケガのリスクは常にあるということを知り、日々の健康状態を確認して子犬の健やかな成長に備えましょう。
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執筆者プロフィール
梅田 雅美ウメダ マサミ
CFP、防災士
証券会社、都市銀行、生命保険会社などを経てライフ&ビジネス・デザイン合同会社を設立、代表社員を務める。2020年現在、目黒区議会議員としても活動し、行政にFPの視点から改革を起こすために奮闘中。リスク管理を得意とし、現実的なアドバイスを行う。また高齢社会へ向けて健康維持、予防活動にも力を注いでいる。
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- ※ この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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- ※ 掲載日は2022年6月9日です。
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