生活習慣病特約って何でしょうか?
最近、テレビの情報番組等で「生活習慣病に気をつけましょう」等というテーマで健康に関する情報が多くの番組で取り上げられているため、関心をお持ちの方も多いと思います。
そこで、今回は「生活習慣病」と「生活習慣病特約」について確認してみましょう。
生活習慣病とは?
「生活習慣病」とは、何でしょうか。
厚生労働省によると、「生活習慣病とは、不適切な食生活、運動不足、喫煙等で起こる病気」と定義されています。
「生活習慣病」に関連する病気としては、「がん」「心臓病」「脳卒中」「糖尿病」「高血圧」等が挙げられます。
これらの病気は、年齢の増加とともに発症すると考えられていたために、「成人病」と呼ばれていた時期もありました。
しかし、最近研究が進み、食生活や喫煙等の毎日の生活習慣に原因があると明らかになってきたため、「生活習慣病」と呼ばれるようになりました。
不健康な生活習慣を続けていると、内臓脂肪症候群を要因とする生活習慣病の発症を招き、その病気が重症化したり合併症を併発したりすることで、生活機能の低下を引き起こす要因と考えられているようです。
例えば、「糖尿病」と診断された後に適切な治療を行わずに病気が進行していくと、合併症を引き起こしてしまいます。
厚生労働省の「糖尿病を放っておくとどうなるんだ?」によると、代表的なものが、「糖尿病網膜症(目に起こる合併症)」「糖尿病腎症(腎臓に起こる合併症)」「糖尿病神経障害(神経に起こる合併症)」の三大合併症です。
つまり、糖尿病が悪化すると、目が見えなくなったり、人工透析が必要になったりする場合もあるので、健康な生活を過ごすことができなくなる可能性が高まるので、注意が必要になってくるのです。
「生活習慣病特約」とは?
医療保険の特約で、上記の病気等で入院した場合に入院給付金が追加して支払われる特約があります。
上記の病気が成人病と呼ばれていた時代は、「成人病特約」と呼ばれていましたが、現在は「生活習慣病特約」と呼ばれています。
例えば、入院給付金5,000円の医療保険に「生活習慣病特約」5,000円を付加していた場合、生活習慣病での入院1日につき合計1万円の入院給付金を受け取ることができます。
保障が手厚くなることで、がんや糖尿病等の生活習慣病で入院した場合に必要となる出費をカバーすることができる訳です。
保険料はどうなるの?
もちろん特約の場合は、主契約の医療保険の保険料に上乗せして保険料を支払うことになります。
また当然ですが、主契約の保険料が保険会社によって異なるように、特約の保険料も保険会社によって異なっています。
また、対象となる疾病については、保険会社によって多少異なりますので、約款やパンフレット等で確認することが重要です。
生活習慣病特約は必要なの?
基本的には保険ですから、個人の考え方で変わってくると思います。
ただし、「生活習慣病」の中には、遺伝性があると考えられている病気もあります。
保険は、リスクに備え、安心するために加入するものです。
これからの自分に予測されるリスクはどんなものがあるのか、そのリスクに備える方法はどんなものがあるのか等について比較検討して結論を出しましょう!
また、食生活に気を使い、適度な運動に励み、健康な生活をできるだけ長く過ごすにはどうしたら良いか等についても今のうちに考え、今から「予防」することが何より大切かもしれませんね。
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コラム執筆者プロフィール
瀬尾 由美子 (セオ ユミコ) マイアドバイザー.jp®登録 - ファイナンシャルプランナー(CFP®)、宅地建物取引主任、エフピーおふぃす瀬尾代表。
銀行勤務後、FP資格取得。
家計を預かる生活者としての視点を活かし、個人向けに生活設計や保険の見直しなどのセミナー講師として活動。
同時にFP資格取得講座などの講師も務める。
モットーは「難しい話をわかりやすく」。
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コラム監修者プロフィール
山本 俊成 (ヤマモト トシナリ) マイアドバイザー.jp®登録 - ファイナンシャルプランナー。
大学卒業後、株式会社三和銀行(現三菱UFJ銀行)入社。
2003年、外資系生命保険会社入社。
2005年、総合保険代理店株式会社ウィッシュ入社。
2010年、株式会社ファイナンシャル・マネジメント設立。
銀行と保険会社に勤めていた経験を活かし実務的なコンサルティングを行う。
ファイナンシャルプランナー 瀬尾 由美子
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
掲載日:2019年9月6日
生活習慣病を重視した特約付加は、保障の適用対象を確認
「生活習慣病」を発症した場合、人によっては治療に時間がかかり長期間入院となる可能性もあります。
いざ生活習慣病を発症し、長期間入院することになってしまった場合に発生する負担は大きいものです。
そのリスクを考えた場合、加入している保険に特約を付加するということは賢い選択かもしれません。
しかし発症した生活習慣病が、付加した特約の保障の適用対象外であれば元も子もありません。
将来的に不安な方は、気になっている生活習慣病が付加している特約の保障の適用対象になっているかどうか、自分に最適な特約を今から付加できるかどうか、新しい保険に加入しなおす必要があるかどうかを確認しましょう。