女性保険ってどんな保険?
女性保険とは、女性特有の病気に対する保障を手厚くした保険商品をいいます。医療保険やがん保険の女性専用版といってよいでしょう。
具体的には、どのような保険なのでしょうか。
女性保険と女性のライフスタイルの多様化
女性のライフスタイルは、年齢だけでなく家族環境や経済環境などさまざまな要因で変化します。
専業主婦よりも共働きの世帯が増え、女性の労働による収入も家計の戦力になってきていることがうかがえます。
「自分」、「妻」、「母」、「嫁」、「娘」、と一人で何役もこなす女性にとって、病気に対する経済的不安は取り除いておきたいものです。
女性保険が商品化されたのも、女性のライフスタイルの多様化が背景にあるのでしょう。
女性保険の仕組み
女性保険の仕組みは、取り扱っている保険会社によって保障内容は異なりますが、通常の医療保険やがん保険の入院・手術に対する保障に、女性特有の病気に対する保障を特約として上乗せした形となっている商品が一般的です。
例えば、入院日額10,000円の一般的な医療保険に女性疾病特約を5,000円付加した場合、子宮筋腫の手術のため入院すると、一般の疾病に対する医療保障部分で入院日額10,000円に加え、女性特有の疾病に対する上乗せとして5,000円が保障され、1日あたり15,000円の入院給付金が受け取れます。
なお、女性特有の病気の範囲は、保険会社や保険商品によって異なります。例えば女性に多いといわれているリウマチは、保険会社によっては対象外になる場合があるので、検討時には確認することが大切です。
上記のような女性特有の病気に対する保障の上乗せは、女性保険の基本的な仕組みとなります。
保険会社によっては、死亡保障や生存給付金も保障されている商品や、1つの商品でがん保険と医療保険両方の機能を併せ持った商品もあります。
保障期間と保険料
女性保険の保障期間は、一定期間保障する「定期タイプ」と亡くなるまで保障する「終身タイプ」があります。
定期タイプのものは、商品によって10年や15年などの保障期間となります。満期を迎えてもそのまま保障を続けたいときは、更新することになります。
一般的に定期タイプの保険料は、同じ年齢でも保障期間が短いほど低く設定されています。ただし、更新する場合は、更新時の年齢で再計算されて保険料が上がるので、注意が必要です。
また保険料は、同じ商品でも60歳や65歳などで払い込みを終了する定期タイプより、終身払いの終身タイプの方が安くなります。
この他にも、保険料には保障内容が関係してきます。
一般的に、入院や手術など病気の治療に対する保障に限定したものは、保険料がお手頃となり、死亡保障や生存給付金など保障が充実している保険商品や、多くの特約を付加して保障を手厚くすると、保険料は高くなります。
【PR】今、女性が選ぶべき保険市場いちおしの医療保険はこちら
保障される女性特有の病気とは
女性保険で保障される女性特有の病気とはどのようなものなのでしょう。
女性にしかない臓器にかかる病気や、乳房・子宮・卵巣にかかるがんは代表的な女性特有の病気です。また、妊娠、分娩、産褥の合併症なども保障の範囲としている保険会社もあります。
では、具体的に見ていきましょう。
妊娠期間は、だれもが順調に過ごしたいと願いますが、少なからずトラブルに見舞われることがあります。
初期から後期にかけては、切迫早産が心配です。診断されれば、安静を保つため入院することがあります。
他にも、妊婦さん自身の血圧が上がる妊娠中毒症で入院することや、帝王切開による分娩で入院期間が長引くこともあります。
女性保険では、上記のような妊娠にかかわる合併症なども保障されます。
国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」の最新がん統計によると、女性特有のがんのなかでも「乳がん」は、女性のがんの罹患数トップですが、死亡数は5位となっており、早期発見や治療の効果により治癒できる可能性の高い病気であることがわかります。
女性保険には、入院や手術に対する保障だけでなく、乳がんによる乳房切除手術をした場合の乳房再建手術に対する保障のある保険商品もあります。
このように女性保険は、女性特有の病気に関連する女性の不安に応えるべく各保険会社特徴ある保障メニューをそろえています。
特に、女性の労働が家計の戦力となっている世帯では、病気に対する備えも検討すべきです。
本コラムで保険の仕組みや保障される病気を知り、女性保険の商品選択にお役立てください。
※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
掲載日:2020年5月25日
女性保険への加入のタイミング
女性保険加入のタイミングとして知っておきたいのは「妊娠・出産というライフイベントの前」と、「がんの罹患リスクが高まる年齢になる前」です。
妊娠時には切迫流産などのリスクが存在しています。また、出産時には前置胎盤による帝王切開などのリスクもあります。
そのようなリスクに備えるため、妊娠・出産というライフイベントの前に加入していると安心感が強まるでしょう。
妊娠してからでも女性保険への加入はできますが、条件付きとなる場合があり、万全の保障ではなくなってしまう可能性があります。
また、がんの保障の面から考えることも大切です。
がん全般に関して、国立がん研究センターがん情報サービス「最新がん登録・統計」2016年データによれば、50代前半までは男性より女性の方ががんの罹患率が高いため、がんに不安を感じている女性もいるかもしれません。
女性特有の病気ともいえる乳がんや子宮頸がんの罹患は若年から患者数が増加し、特に子宮頸がんにおいては増加が20代後半からとなっています。
これらのことから、女性保険への加入を考えているのであれば、上記のタイミングを目安とし、早めに検討することをおすすめします。
【PR】今、女性が選ぶべき保険市場いちおしの医療保険はこちら
こちらの記事も参考に