バイクの任意保険とは?
最終更新日:2017年7月26日
自賠責保険は、車やバイクを保有する者、全員に対して最低限の補償を備えた強制保険です。自賠責保険では対人賠償補償のみとなっており対物賠償補償はありません。また、最低限の補償しかないため、対人賠償の支払限度額は、傷害時に1人につき最高120万円、死亡時は1人につき最高3,000万円となっています。人数に制限がないとはいえ、自賠責保険だけでは十分な補償が確保できません。そのため、万一、交通事故で加害者になった場合は、自賠責保険だけでは備えが不足してしまい、預貯金などの全資産を賠償にあてても不足するケースも考えられます。
自賠責保険だけでは不足する補償を任意保険で!
交通事故で加害者になった場合に、自賠責保険だけでは備えが不足する部分は、交通事故により被害者に対して適切な補償ができるように、また、自分が多額の負債を抱えないためにも、民間の損害保険会社が販売している任意保険(バイク保険)への加入が必要になってくるでしょう。
自賠責保険と任意保険との関係は図1のようになっています。
では、任意保険(バイク保険)の主な補償については、表1で確認しましょう。
交通事故が発生した場合、事故の相手方が死亡すると億を超える損害賠償請求が発生することがあります。例えば、商品を乗せたトラックや営業車と事故を起こした場合、状況によっては治療費・入院費・弁護士費用、慰謝料だけでなく、業務に関する損失費用を請求されることもあります。
「安全運転を心掛けているから大丈夫!」「バイクなので大きな事故は起きない!」と思っていても、わずかな判断ミスで交通事故が起きるケースや、バイクであっても総排気量50ccを超える場合、車と同じ速度で走行していることが多いため、事故のリスクは車と同じものだと考えてください。
原付バイク(総排気量50cc以下)も任意保険が必要
原付バイクはとても手軽な乗り物で、法廷制限速度は時速30kmと他のバイクや車より制限されていますが、交通事故のリスクはゼロではありません。原付バイクによる負傷事故・死亡事故は発生しています。また、相手のモノを破損してしまう物損事故も発生しています。したがって、原付バイクも任意保険に加入しておく必要があるでしょう。
なお、総排気量125cc以下のバイクで任意保険を検討する場合、バイク保険に加入する方法以外に、同居家族の誰かが加入している任意の自動車保険にファミリーバイク特約を付加することで、自賠責保険の上乗せの補償を備える方法が考えられます。
ファミリーバイク特約の基本的な補償内容は、契約中の任意の自動車保険と同様ですが、搭乗者傷害保険は補償の対象外となっているのが一般的です。また、必要な補償範囲によって「人身傷害型」と「自損傷害型」の2タイプから選択できる保険会社もあります。
万一のことを想定して、そのリスクに備えることがリスクマネジメントの基本です。そして、バイクを運転する場合は、任意保険に加入しておくことが、ライフプランや家計におけるリスクマネジメントの第一歩になるでしょう。
※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
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