軽自動車の保険料は安い?
最終更新日:2017年5月17日
はじめに
自動車保険のトータルの保険料は、自賠責保険と任意保険(自動車保険)との合計金額になります。今回は、軽自動車と自家用乗用自動車を比較しながら保険料やその算定方法についてみていきましょう。
自賠責保険について
自賠責保険は、自動車損害賠償保障法に基づき、全ての自動車(二輪、原付含む)が加入しなければならない保険です。そのため、「強制保険」とも呼ばれていて、対人賠償のみを補償の対象としています。
軽自動車と自家用乗用自動車の自賠責保険の保険料(24カ月)を比較してみますと、軽自動車は25,070円、自家用乗用自動車は25,830円と、その差は760円(12カ月で380円)となり、自賠責保険の保険料では、大きな差がないことがわかります(平成29年4月1日以降の始期契約)。
任意保険(自動車保険)について
任意保険では「対人賠償保険」「対物賠償保険」「自損事故保険」「人身傷害補償保険」「搭乗者傷害保険」「無保険車傷害保険」「車両保険」などをカバーできます。また、他にも各社いろいろなオプションがありますので、補償を手厚くすることが可能です。
保険料を算定するにあたっては、等級と型式別料率クラス(以下:料率クラス)が用いられます。
等級は、前年度に保険契約者が保険金支払のある事故を起こしたかどうかによって変わり、等級の変化が保険料に影響します。等級は1~20等級まであり、等級が下がると保険料は上がりますが、逆に等級が上がれば保険料は下がります。
等級については、保険契約者(ドライバー)の運転技術等の人的な要素により決まります。
料率クラスは、1~9の9段階に分かれ、その型式の車が前年度に起こした事故(保険金の支払いがあった事故)の実績により、料率クラスが上下します。保険料は、事故リスクの低い評価の1が最も安く、事故リスクの高い評価の9が最も高くなります。
料率クラスの算定は、損害保険料率算出機構が毎年1回「対人賠償保険」「対物賠償保険」「傷害(人身傷害・搭乗者傷害)保険」「車両保険」の4項目に対してそれぞれ行います。
軽自動車には料率クラスがないため、料率クラスの影響を受けないことが、保険料を低く抑える要因の1つになっています。
また、軽自動車の車体価格は、自家用乗用自動車(特に高級車やスポーツカー)に比べ比較的安いため、車両保険の保険料を低く抑えられることができます。
軽自動車と自家用乗用自動車の保険料に関して、「自賠責保険」「任意の自動車保険」についてみてきました。
軽自動車の保険料が自家用乗用自動車に比べ、比較的安い要因は、「型式別料率クラス」と車体価格が影響する「車両保険」の保険料の違いによるところが大きいと考えられます。
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