積立はお金持ちへの第一歩
公的年金への不安などを背景に「将来に備えてお金を貯めたい」と話す方が増えてきています。
確かに今年(2013年)に入り、IMFのサンジェフ・グプタ財政局次長が日本の公的年金制度について財政的な状況から「支給開始年齢を2年は引き上げる必要がある」というコメントをしたように、少子高齢化に歯止めがかからない状況から考えると、現行のまま公的年金制度を将来まで維持・運営していくのは個人的には難しいのかもしれないと考えています。自助努力の必要性を感じる方が多いのも当然だと思います。
積立は「貯蓄の基本」
それでは、どうすれば将来に向けてお金を貯めることができるのでしょうか?
宝くじに当選するとか相続でお金が入ってくる等、降ってわいた出来事でも起きれば別ですが、そうでなければお金を貯める方法としてはコツコツと積立を行って殖やしていくしかありません。
積立を「貯蓄の基本」と考えて、コツコツとお金を殖やしていきましょう。毎月1万円ずつの積立でも、5年・10年と継続していけば100万円単位の大きな金額に育ちます。
手段としては預貯金等での積立はもちろん、職場の財形貯蓄もあります。個人年金保険や養老保険等の貯蓄性のある保険を活用するのも積立手段のひとつです。また、株式や投資信託等の価格変動のある商品は、毎月一定額の積立で購入していくと、ドル・コスト平均法によるリスクの低減効果も期待できていいと思います。
ひとつの手段にあまりこだわらないで、さまざまな手段で積立を行っていくのが理想的です。
積立を行う際のポイント
特に長い期間にわたって積立を継続していくことは、利息が利息を生む「複利効果」を期待できます。積立においても「継続は力なり」ですから、なるべく長く続けていくということが最大の成功の秘訣です。
うまく積立を継続していくためのポイントを挙げると、以下の4点になるかと思います。
- 少額から始めて無理をしない
- さまざまな手段で積立を行う
- 期間が長いほうが効果は大きいので、できるだけ早く始める
- 積み立てる金額は最初から無かったものとして生活する(給与天引きがベスト)
最後になりますが、老後資金だけではなく、結婚資金や住宅資金・教育資金等のまとまったお金を準備するのに積立はとても有効な手段です。それぞれのお金が必要になる時期にあわせて、さまざまな手段を組み合わせながら、コツコツと積み立てていきましょう。
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コラム執筆者プロフィール
久保 逸郎 (クボ イツロウ) マイアドバイザー.jp®登録 - FPオフィス クライアントサイド代表
高校1年で中退し、大検を取得して大学に進学。卒業後は大手リース会社、外資系生命保険会社を経て、平成15年3月にファイナンシャルプランナーとして独立。
相談業務を中心に実務派ファイナンシャルプランナーとして活動する傍ら、年間100回を超えるセミナー講師や、マネー雑誌等への原稿執筆などを行っている。
ファイナンシャルプランナー 久保 逸郎
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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