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個人年金保険の返戻率とは? 計算方法や予定利率との違い

更新日:2019/10/09

個人年金保険を検討する際に、チェックしておきたいポイントに「返戻率」があります。

個人年金保険の返戻率とは?

個人年金保険の返戻率とは?のイメージ

返戻率と書いて「へんれいりつ」と読みますが、その意味を整理していきましょう。

返戻率とは、個人年金保険の払込保険料総額に対して、年金総額をどのくらい受け取れるのかを表したものです。

返戻率が高いほど、払込保険料総額に対して、たくさんの年金を受け取ることができます。

個人年金保険の返戻率ってどうやって計算するの?

個人年金保険の返戻率ってどうやって計算するの?のイメージ

返戻率を計算するには、保険料とその払込期間、そして受け取ることができる年金総額のデータをそろえましょう。

例えば、毎月1万円の保険料を20年間払い込む契約であった場合、払込保険料総額は、「1万円×12カ月×20年間=240万円」になります。

そして、払込終了後、10年間、毎年40万円を受け取ることができるとすれば、受け取ることができる年金総額は、400万円になります。

返戻率は、下記の式で計算することができます。

図1 返戻率の計算式

「受取年金総額÷払込保険料総額×100」

先ほどの例をこの式にあてはめると、「400万円÷240万円×100≒166」つまり、返戻率は、約166%ということになります。

年金総額が260万円なら、「260万円÷240万円×100≒108%」になりますし、年金総額が500万円なら、「500万円÷240万円×100≒208%」になります。

つまり、受取年金総額が高くなればなるほど、返戻率が高くなるということをイメージいただけたでしょうか?

高い返戻率が期待しやすい個人年金保険とは

高い返戻率が期待しやすい個人年金保険とはのイメージ

個人年金保険の中で高い返戻率が期待しやすいものの特徴として、外貨建て一時払が挙げられます。

図2 外貨建ての個人年金保険とは

年金の運用を円ではなく外貨で行う個人年金保険

外貨建ての個人年金保険は、為替変動の影響を受けるため元本割れのリスクがありますが、世界情勢によっては日本より高い金利で運用できるというメリットがあります。

図3 一時払の個人年金保険とは

加入時に保険料を一括で支払うことで、月払や年払と比較して、
総支払保険料が抑えられる個人年金保険

支払う保険料が抑えられるので、月払や年払と受取年金総額が同じだったとしても、返戻率は高くなります。

もし月払や年払の個人年金保険を選ぶ場合は、一般的に払込期間が長いほど返戻率は高くなります。

とはいえ、払込期間が長くなれば、商品によってはインフレのリスクが考えられるため、長期の契約が良いことばかりとは限りません。

それぞれのリスクも考慮しながら検討するのがおすすめです。

個人年金保険の返戻率と予定利率は別物であることに注意!

個人年金保険の返戻率と予定利率は別物であることに注意!のイメージ

個人年金保険を検討する際に、よく目にする言葉に「予定利率」というものがあります。

図4 予定利率とは

保険会社が契約者に対して約束する運用利回りのこと

このように、あらかじめ約束される利回りのことを指します。ただし運用されるお金は、支払った保険料全てではなく、人件費等の諸経費が差し引かれた後の、いわゆる純保険料のみです。

それに対して、返戻率は先述したとおり、実際に払い込む保険料に対して、どれくらいの年金額を受け取ることができるかを表したものなので、同じように「率」はつきますが、予定利率とは全く異なるものです。

返戻率は個人年金保険を検討する際、必ず確認しておきたい大切なポイントです。

この返戻率は、各保険会社が販売している年金保険商品によって異なるだけでなく、受取方法や、払込期間等の契約内容によっても異なる場合があることには、注意をしておきましょう。

用語の意味を正確に理解して、個人年金保険の検討をしたいですね。

  • ※ 掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
  • ※ 掲載日は2015年11月6日です。
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