特約の種類
更新日:2021/10/13
生命保険に加入されるときは死亡保障だけでなく、入院保障などもセットになった保険を選択されるケースが多いと思います。その場合、保険証券の保障内容欄には、「○○特約」といった保障名が記載されており、見覚えのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この「特約」という制度により、一つの保険に加入するだけで多くの保障を備えることが可能になっているのです。
特約とは?
生命保険は、主契約と特約の組み合わせによって構成されているものが主流になっています。
主契約とは、生命保険に加入する場合にベース(基本)となる部分であり、単独で加入することができます(例:終身保険のみに加入するなど)。
そして特約とは、その主契約に対して付加するオプション契約のことをいいます。一つの主契約に対して複数の特約を付けることが可能です。しかし、特約のみで加入することはほとんどの場合できません。
また、主契約を解約した場合や、死亡などにより主契約が消滅した場合、付加している特約のみを継続させることはできません。特約も解約、または消滅することになるので注意が必要です。
図 主契約と特約の関係(主契約が終身保険の場合)
特約を付けることで、主契約の保障内容が充実する!
では、特約の役割を詳しく見てみましょう。
例えば、終身保険にのみ加入した場合、死亡や高度障害に対する保障は備えられますが、病気やケガで入院した場合の保障は得られません。
そこで、「医療特約」といった医療保険のオプションを付けることで、死亡保障とともに、入院した場合などの医療保障も備えることができます。
また、契約者が30歳代や40歳代で、お子さまがまだ小さい間には、高額な死亡保障が必要と考える方も多いでしょう。
そのような場合には、終身保険を主契約(ベース)とし、定期保険を特約として付加することで、一生涯の死亡保障とともに、一定期間はさらに手厚い死亡保障を備えることができます。
特約のメリットとデメリット
では実際に特約にはどのようなメリットとデメリットがあるのか、表にまとめました。
表1 特約のメリットとデメリット
※スクロールで表がスライドします。
特約のメリット | 特約のデメリット |
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※更新型はその期間内の健康状態にかかわらず「自動更新」される場合が多くあります。
表1の特約のメリットやデメリットを把握した上で、特約を上手に活用するようにしましょう。そのためには、まずは、どのような保障が必要かを考えるところから始めます。
表2に主な特約の種類を挙げましたので、参考になさってください。
表2 主な特約の種類
※スクロールで表がスライドします。
一定期間の死亡保障を厚くする特約 (お子さまが小さいなど、高額な死亡保障が必要な場合) |
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定期保険特約 | 死亡・高度障害のときに保険金を受け取れます。 |
収入保障特約 (生活保障特約) |
死亡・高度障害のときに保険金を年金形式で受け取れます。 |
特定疾病 (三大疾病) 保障特約 |
がん・急性心筋梗塞・脳卒中により所定の状態になったとき、またはそれ以外の理由で死亡・高度障害のときに保険金が受け取れます。なお、特定疾病保険金、死亡・高度障害保険金は重複して受け取ることはできません。 |
不慮の事故による死亡・障害状態に備える特約 | |
災害割増特約 | 不慮の事故または所定の感染症で死亡、または高度障害状態になったとき、主契約の死亡保険金、または高度障害保険金に上乗せして災害死亡保険金、災害高度障害保険金が受け取れます。 |
傷害特約 | 不慮の事故または所定の感染症で死亡したときに、主契約の死亡保険金に上乗せして災害死亡保険金が受け取れます。また、不慮の事故で所定の障害状態になったとき、障害の程度に応じて障害給付金が受け取れます。 |
病気やケガなどによる入院や手術・通院に備える特約 | |
疾病入院特約 | 病気で入院したときに、入院給付金が受け取れます。また、病気で所定の手術をしたときには、手術給付金が受け取れます。 |
災害入院特約 | 不慮の事故によるケガで入院したときに、入院給付金が受け取れます。 |
通院特約 | 入院給付金の支払対象となる、病気やケガの治療のために通院した場合に通院給付金が受け取れます。 |
特定の病気に備える特約 | |
生活習慣病 (成人病) 入院特約 |
がん、脳血管疾患、心疾患、高血圧性疾患、糖尿病のいずれかで入院したときに、入院給付金が受け取れます。 |
女性疾病入院特約 | 女性特有、または女性に多い病気(子宮、乳房の病気や甲状腺の障害など)で入院したときに、入院給付金が受け取れます。 |
がん入院特約 | がんで入院したときに入院給付金が受け取れます。 |
その他 | |
リビング・ニーズ特約 | 余命6カ月以内と判断された場合に、死亡保険金の一部または全部を生前に受け取ることができます。なお、この特約の保険料は不要です。 |
資料:(公財)生命保険文化センターホームページをもとに作成
- ※具体的な特約の保障内容につきましては、加入をご検討される際に各保険会社にご確認ください。
- ※表2のほかにも、保険会社によりさまざまな特約があります。
- ※ 掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
- ※ 掲載日は2015年10月23日です。
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