子宮筋腫に関して
先日、友人が出産したのでお見舞いに行きました。実は彼女は昔、子宮筋腫の手術をしていたので、何の知識もない私は「妊娠・出産は大丈夫だろうか?」と、心配していたのです。しかしそれは杞憂のようです。成人女性10人のうち2~4人に子宮筋腫があるのではないか、ごく小さなものまで含めると、成人女性の多くが何らかの子宮筋腫を持っているのではないか、と考えられています。皆さまの中にも治療中か、あるいは気が付いていないだけの方がいらっしゃるのかもしれませんね。
子宮筋腫とは良性の腫瘍、筋肉の瘤(こぶ)なのだそうです。命の心配をすることもあまりなく、がんのような悪性腫瘍と違い、他の臓器に転移することもほとんどないそうです。また腫瘍が見つかっても、必ず手術をして摘出しなければならないというわけではなく、年齢によっては閉経後に自然に消滅したり、目立たなくなり、投薬や治療の必要もなくなるという場合もあるそうです。
次に症状ですが、自覚症状のない場合もありますが生理痛が酷くなる、生理のときの出血量が増える、生理の周期が短くなる(人によっては月に2~3回)、あるいは不正出血が起きる等です。また貧血や腰痛、便秘、頻尿、排尿困難、さらには不妊、流産に至ることもあるそうです。妊娠にかかわることなので、若い人の手術というのが目立つのかもしれませんね。
このように自覚症状が出て通常の生活に困難が生じるような場合の治療法として、経過観察以外に薬物や手術による治療も考えられます。閉経が近いなら、自覚症状がそれほど酷くない場合は、薬物療法を併用して手術を避けるという手もあるそうです。
手術は程度により開腹・内視鏡等の方法があり、個人差はあるものの入院が7日~10日、自宅静養も同様で2週間~1ヶ月。2ヶ月で職場復帰が可能といわれた方が、結局1ヶ月で職場復帰した等のお話も伺います。
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費用に関しては、保険が適用される開腹・内視鏡手術でそれぞれ20万円、30万円前後、それに入院・検査等の費用がかかります。高額療養費制度を使えば負担を抑えられますが(世帯の所得によって異なります)自己負担となる食費(一食260円程度)等の費用も考慮する必要があります。また開腹せず出血を伴わない高度な技術を要する手術の場合、入院期間が短くなる代わりに保険適用外で手術の費用が50万~60万円かかるケースもあります。
医療保険で1日3千円タイプに加入している場合は、3千円×7日=2.1万円、手術給付金があればそれが上乗せになり、自己負担分をある程度カバーできる計算になりますね。保険の種類によっては、女性特有の疾病の際に通常の給付に上乗せされるタイプもあります。心配な方は、貯蓄や保険料負担とのバランスをみながら保障の上乗せを検討してみてください。
これから医療保険加入を考えている方には、注意してほしい点があります。検診で子宮筋腫が見つかっている場合です。経過観察のみで治療・手術が必要でない場合は、一般的に医療保険に加入できます。ただし症状や告知内容によっては保険会社に加入を断られたり、子宮筋腫に関する入院・手術に関する給付が認められない場合があります。もちろん告知が必要なのに告知をしないで保険に申し込むようなことは、後々のトラブルにつながりますのでご注意ください。
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コラム執筆者プロフィール
西谷 由美子 (ニシタニ ユミコ) マイアドバイザー.jp®登録 - 予備校、専門学校講師勤務中に一念発起してFP資格を取得。
講師業の傍らFP相談業務や執筆に携わり今日に至る。
教育費捻出やエコライフを目指す生活費見直しの相談助言多数。
保有資格はCFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士の他行政書士、日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト®(CMTA)。
ファイナンシャルプランナー 西谷 由美子
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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