医療保険に「女性疾病特約」は必要でしょうか?~その①
最近の医療保険には、「女性疾病特約」の保障が付いている保険が多くなっています。女性にとっては、女性だけがかかってしまう病気も多いだけに気になってしまいますよね。そこで、2回に分けて「女性疾病特約」が必要かどうか?についてみていきます。まずは、女性特有の病気やがんが増えているって本当なのかについて確認していきましょう。
女性特有の病気とは?
そもそも、女性特有の病気とは何でしょうか?それはずばり、「女性の身体だけにある部位がかかってしまう特有の病気」のことです。どんな病気があるのかというと、乳がん、子宮がん、卵巣がん、子宮筋腫、子宮内膜症、妊娠・分娩および産じょくの合併症等、女性特有の子宮や乳房および妊娠・出産等に関連する病気が挙げられます。
医療保険の「女性疾病特約」で保障されている疾病は、上記の女性特有のもの以外にも、バセドウ病の甲状腺疾患、鉄欠乏性貧血、慢性関節リウマチ、下肢静脈瘤、胆石症、腎結石・尿管結石等、女性に多いとされる病気についても保障されています(保険会社によって保障される疾患は違います)。
こうして挙げてみると、女性特有の病気ってけっこうありますね。ちなみに、「がん」についてみてみますと、「独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センター」が公表している「最新がん統計」では、2008年の女性のがん罹患率は第1位が乳がん、第5位が子宮がんとなっています。
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以下表は、人口10万人に対して「部位別のがん罹患率(がんにかかっている割合)」を示したものです。乳がんにかかっている人が、ダントツの1位になっているのが確認できます。公表されているデータで確認すると、改めて驚きですね!
<表:2008年部位別がん罹患率(女性)>
女性特有の疾病にかかる人が多い?
上記表では、「女性特有のがん」である乳がんや子宮がんにかかっている人が多いことが確認できました。実は、私は友人から「乳がんの疑いがあるので経過観察中なのよ」という話を聞き、驚いてしまいました。このように、最近は、乳がんや子宮がんにかかった事がある人の話をよく聞きます。「独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センター」の調査によりますと、乳がんの罹患者は2003年の45,716人に対し、2008年は59,389人に増えています。子宮がんでは、2003年の23,059人に対し、2008年は21,508人となっており数字的には減っていますが、内訳をみると子宮体がんが増えて子宮頸がんが減っています。子宮頸がんについては、予防が出来るようになったことも関係しているのでしょう。いずれにしても、女性特有の「がん」にかかっている人が多いことがわかります。
「がん」の治療は、お金がかかるというイメージを持たれている方も少なくないでしょう。さらに女性が病に倒れたら、どのようなことが起きるか想像してみてください。
共働きで生活を支えているならば、収入減により生活が苦しくなります。
子どもが小さく子育て真最中のママさんでしたら、子どもの世話はだれがやるのでしょう?
また、親の介護をしている人であれば、だれが代わりに介護をするのでしょう?
独身の人の場合は、収入が途絶えてしまいます。
女性が病に倒れたら、入院や手術の医療費だけでなく、生活の面にも目を向けなければなりません。
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今回は、女性特有の病気の中でも、女性特有のがんにかかっている人が増えてきたという観点からみてきました。次回は、「女性疾病特約」が必要かどうかについてみていきます。
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コラム執筆者プロフィール
瀬尾 由美子 (セオ ユミコ) マイアドバイザー.jp®登録 - ファイナンシャルプランナー(CFP®)、宅地建物取引主任、エフピーおふぃす瀬尾代表。
銀行勤務後、FP資格取得。
家計を預かる生活者としての視点を活かし、個人向けに生活設計や保険の見直しなどのセミナー講師として活動。
同時にFP資格取得講座などの講師も務める。
モットーは「難しい話をわかりやすく」。
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コラム監修者プロフィール
山本 俊成 (ヤマモト トシナリ) マイアドバイザー.jp®登録 - ファイナンシャルプランナー。
大学卒業後、株式会社三和銀行(現三菱UFJ銀行)入社。
2003年、外資系生命保険会社入社。
2005年、総合保険代理店株式会社ウィッシュ入社。
2010年、株式会社ファイナンシャル・マネジメント設立。
銀行と保険会社に勤めていた経験を活かし実務的なコンサルティングを行う。
ファイナンシャルプランナー 瀬尾 由美子
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。