学資(子供)保険の契約者は誰?
子どもの教育費確保のために、多くの親が学資(子供)保険を活用していますが、お金が貯まる仕組みは理解できていても、保障としての機能をあまり理解できていない人もいるようです。学資(子供)保険の保障部分についてまとめてみました。
学資保険は読んで字のごとく保険です
学資保険は子どもの教育資金を準備するために加入することから、預金の一種のような感覚で加入している人もいるようですが、生命保険会社が取り扱いしている保険商品であることに違いはなく、契約者や被保険者等を特定して保険会社と契約をすることになります。
契約者…生命保険会社と保険契約を結ぶ契約上のいろいろな権利と義務を持った人
被保険者…生命保険の対象として保険がつけられる人
受取人…死亡保険金や給付金等を受け取る人
保険契約では、法人が契約者や受取人になることも可能ですが、学資保険の場合は、その目的から、法人が契約者や受取人になることはまずありません。学資保険の場合、被保険者は子どもがなり、子どもが万一死亡した場合は受取人が死亡給付金(既払保険料相当額)を受け取ります。
契約者は子どもの父親とは限らない
一般的な生命保険では契約者=被保険者の場合(夫が自分に保険をかけて万一の時は妻が保険金を受け取るようなパターン)が多いですが、学資保険では契約者と被保険者は通常異なります。これは学資保険の特徴として、契約者が保険料を払い込んでいる最中に万一死亡した場合は、以後の保険料払込が免除になる仕組みがあるからです。育英年金を受け取れる学資保険もあります。これらの保障があることにより、学資保険の場合は通常は親が契約者となり、親の死亡によって生活が困窮し進学を断念しなければならないリスクを回避しやすくしています。
学資保険の契約者は子どもを扶養している父親の場合が多いですが、父親でなければいけない理由はなく、母親でも祖父母でも構いません。孫のために教育資金を援助するような場合は祖父母が契約者になることも可能であり、要は、家計を担っている方、支援する方が契約者となることが肝要です。ただ、契約者にも年齢制限があるので、祖父母の場合は事前に保険会社へ確認しておいた方が良いです。
学資(子供)保険に加入する際は、お金を貯める機能だけに関心を持つのではなく、保障機能の良し悪し等も熟考したうえで加入すると、より安心できる備えになるはずです。
-
コラム監修者プロフィール
山本 俊成 (ヤマモト トシナリ) マイアドバイザー.jp®登録 - ファイナンシャルプランナー。
大学卒業後、株式会社三和銀行(現三菱UFJ銀行)入社。
2003年、外資系生命保険会社入社。
2005年、総合保険代理店株式会社ウィッシュ入社。
2010年、株式会社ファイナンシャル・マネジメント設立。
銀行と保険会社に勤めていた経験を活かし実務的なコンサルティングを行う。
ファイナンシャルプランナー 松浦 建二
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。