少子化の現状と特徴
日本の人口が減り始めていること、そして、速いスピードで少子化が進んでいることは周知の事実であり、子を持つ親であろうと独身であろうと、日本の将来がとても心配です。子を持つ親であれば、我が子のためにも兄弟を望む一方で、出産や子育ての大変さや経済的事情を考えるとなかなか難しい現状があり、悩ましいところでしょう。
そこで今回は、今後の家族計画の参考にもしてもらえるよう、少子化の現状や特徴についてまとめてみました。
日本の人口は年間20万人以上減っている!
図1は厚生労働省の「人口動態統計月報(概数)」から、日本における日本人の人口増減をまとめたものです。2013年は8月までの数値分です。
図1:年別の人口増減
資料:厚生労働省「人口動態統計月報(概数)」をもとに執筆者作成
2000年(平成12年)にはまだ人口が228,923人も増えていましたが、2005年には減少に転じ、その後は2006年を除いて減り続けています。2012年では219,153人も減り、2013年も8月までで16万人以上減っています。これは、出生数の減少とともに、死亡数の増加も大きく影響していて、戦後の日本の大転換期だといえそうです。
出生数は年103万人
次に、出生について詳しくみていきます。表1は、同じく厚生労働省の人口動態統計から月ごとに出生数を表したものです。
資料:厚生労働省「人口動態統計月報(概数)」をもとに執筆者作成
※各数値は月報の概数であり若干の修正を加えた年報確定数とは異なります。
人口は2005年から減り始めましたが、出生数も1998年には120万人を超えていたものが、2005年からは110万人を下回るようになり、直近の2012年では1,037,101人となっています。2013年は8月までの統計しかありませんが、8月までの段階で2012年より6,798人近く少ないことから、出生数の減少は変わらずに続いています。数年後には、いよいよ出生数100万人割れになりそうです。
出生数を月別にみてみると、最も多かったのは1998年7月の108,102人で、次が1997年7月の107,110人となっています。逆に、最も少なかったのは2013年2月の77,027人、次が2011年2月の78,065人となっています。多い月と少ない月では、実に3万人以上もの差があります。
1月は出生数(1日あたり)が1番少ない
出生数が2月に少なく7月に多いのは、ひと月の日数に違いがあるからとも考えられるため、1997年から2012年までの16年間の月別出生数から、日数調整した1日あたりの出生数平均(月別)を算出してみました。
図2:1日あたりの出生数平均(1997年~2012年)
資料:厚生労働省「人口動態統計月報(概数)」をもとに執筆者作成
その結果、1日あたりの出生数平均が最も少ない月は2月ではなく1月(2,947人)で、最も多い月は7月ではなく9月(3,208人)ということが判明しました。2月は少ない方から5番目の3,015人で、7月は9月の次に多い3,153人でした。1日あたりの出生数は、おおよその傾向として、12月を除けば寒い季節に少なく、暖かい季節に多いといえそうです。
出産の時期はある程度選ぶことも可能ですが、1月が9月に比べて毎日261人(約8%)も少ないのは何故なのでしょうか?
季節的な要因や医療機関の事情、社会的仕組み等、いろいろな状況が影響しているのかも知れません。
生まれてくる赤ちゃんにとっては、生後間もない時期は何かと抵抗力が弱いので、病気になりやすい時期とそうでない時期があるかも知れません。我が子が無事生まれ健康に育つよう、親としてしっかり備えをしていきたいですね。
保険会社の子供保険(学資保険)等では、生まれる時期によって学資金を受け取るタイミングが異なることもあります。後で後悔しないよう、加入前に十分内容を確認しておきましょう。
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コラム監修者プロフィール
山本 俊成 (ヤマモト トシナリ) マイアドバイザー.jp®登録 - ファイナンシャルプランナー。
大学卒業後、株式会社三和銀行(現三菱UFJ銀行)入社。
2003年、外資系生命保険会社入社。
2005年、総合保険代理店株式会社ウィッシュ入社。
2010年、株式会社ファイナンシャル・マネジメント設立。
銀行と保険会社に勤めていた経験を活かし実務的なコンサルティングを行う。
ファイナンシャルプランナー 松浦 建二
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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