学資保険で少しでもお得に貯める方法
学資保険(子供保険)に加入する目的は、契約者である扶養者が万一の場合の教育資金の備えや、子どもが病気やケガで入院・手術した時の備えを確保するためでもあります。しかし、多くの人にとって一番の目的は、やはり教育資金を確実に確保していくためではないでしょうか。
学資保険であれば、加入の手続きを一度することで15年間や18年間の契約ができ、学資金や祝い金等で、支払った保険料より多くのお金を受け取ることが可能です。受け取る時期は学資保険によって異なり(コラム「学資保険(子供保険)の種類」を参照)、受け取る額も異なりますが、少しでもお得に貯める方法は多くの学資保険で共通しています。その方法をいくつか紹介していきます。
保険料の払い方を年払にする
学資保険の保険料支払いは、銀行口座から毎月自動的に引き落としている人が多いですが、保険料の払い方を月払から年払に変えるだけで、支払う保険料を減らすことができます。年払に変えても受け取る学資金等に変わりはないので、結果としてお得に貯めることができます。
例えば、ある学資保険では300万円の学資金等を受け取るために、月々約13,000円、18年間で合計約2,808,000円支払う必要があります。これは年払にすると、年約153,000円、18年間で合計約2,754,000円となり、保険料を約54,000円も節約できます。月払だと僅かな保険料でも、年払にすると結構大きな額になるので、うっかりして引き落としができずに失効することのないよう、注意が必要です。
保険料の払い方をクレジットカード払いにする
以前は、保険料を銀行や郵便局の口座から引き落とす(口座振替)方法が主流でしたが、最近は、クレジットカード払いのできる保険会社が増えています。生命保険の場合、クレジットカード払いにしても保険料は基本的に変わらないですが、普段から使っているクレジットカードがあるなら、ぜひ利用したいサービスです。
クレジットカードにはそれぞれ独自のポイントサービスがあり、利用額100円につき1ポイントや、200円につき1ポイントが貯まるようになっています。
例えば、100円につき1ポイント貯まる場合、月々の保険料が13,000円なら、毎月130ポイント貯まります。これを18年間続けて2,808,000円支払えば、ポイントがトータルで28,080ポイント貯まることになります。1ポイントが1円の価値に等しければ、28,080円のお得になります。
ポイントの仕組みはカード会社によって異なりますが、ポイントサービスが利用できるのであれば、保険料の支払いをクレジットカード払いにする価値はありそうです。
払込期間を短くする
子どもが生まれてすぐに学資保険に加入する場合、大学入学時に合わせて学資金を受け取るような設定だと、保険料の払込期間は18年間の場合が一般的です。
先述の例だと、学資金を計300万円受け取るために、月々約13,000円×12ヵ月×18年間払い続けて約2,808,000円払うことになります。この払込期間を18年より短くすると、保険料合計がお得になります。仮に、子どもが小学校高学年の10歳まで(10年間)に払い終えてしまう設定にすると、月々の保険料は約22,500円に増えますが、合計は約10万円近く少ない、約2,700,000円で済みます。月払を年払にすることと同じ考えで、早めに保険会社へ払ったり、払う回数を減らしたりすることで、保険会社は運用したり事務コストを節約したりできるので、その分、保険料を割り引いてくれるのです。極端なことをいうと、保険料を一時払にできれば、支払う保険料は最も少なくなります。
ただ、身の丈以上に前倒しをして支払って、日々の生活が成り立たなくなってしまっては意味がありません。また、まとまった資金が既にあるなら、学資保険以外で運用する方法も検討してみた方が良さそうです。
教育費を安全確実に準備していくとなると、運用の手段は限られてきます。学資保険を活用する場合は、紹介したようにお金の使い方を少し変えることで、お得になる方法があります。家計が少しでも楽になるよう、いろいろと検討してみてください。
※学資保険(子供保険)によって保険料の払い方の設定は異なり、コラムで取り上げた方法が、全ての学資保険でできるとは限りません。詳しくは、保険会社等へ確認してください。
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コラム監修者プロフィール
山本 俊成 (ヤマモト トシナリ) マイアドバイザー.jp®登録 - ファイナンシャルプランナー。
大学卒業後、株式会社三和銀行(現三菱UFJ銀行)入社。
2003年、外資系生命保険会社入社。
2005年、総合保険代理店株式会社ウィッシュ入社。
2010年、株式会社ファイナンシャル・マネジメント設立。
銀行と保険会社に勤めていた経験を活かし実務的なコンサルティングを行う。
ファイナンシャルプランナー 松浦 建二
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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