学資保険のお祝い金は使ってしまう?それとも運用する?
加入している学資保険はどの給付タイプ?
学資保険は、将来必要な学資金を準備できる手段の一つです。
学資保険は、保険商品によってその学資金の給付方法に違いがあります。
満期年齢に一括で給付されるもの、中学卒業、高校卒業等の節目でお祝い金が出るもの、大学の4年間毎年給付されるもの等、様々です。
満期年齢(17歳・18歳)に一括で給付されるものは、大学資金へ投入する予定のものですので使途を明確にできますが、途中でもらうお祝い金は、どのように活用すればよいのでしょう。
お祝い金を何に使うか
入学の節目ごとにお祝い金がもらえる学資保険があります。
大学に比べて、中学や高校の入学時は、それほどお金が必要ではありません。中学、高校が公立の場合は、制服等の制定品の購入等にお金が必要で、学校へのまとまった入学前費用はありません。そのため、公立進学の場合は、学資保険のお祝い金を使うほどまとまったお金は必要ありません。
むしろ、お祝い金を使ってしまうのは、もったいないかもしれません。
中学や高校から私立に進学する場合は、入学当初にまとまったお金が必要となりますので、学資保険から給付されるお祝い金はありがたく、入学当初の必要資金として活用するのがいいでしょう。
お祝い金の活用は、高校が私立の場合は、入学金や制定品の支払いに充てる。公立の中学や高校に入学の際には受け取らず、そのまま保険会社に運用してもらうというように、お祝い金を何に使うか、あるいは使わずに済むのであれば運用する等、活用方法を明確にしておきましょう。
お祝い金の利用目的を明確にしないまま受け取り、なんとなく使ってしまったというのが、一番やってはいけないことです。夫や妻の収入で何とか入学時の支出を賄えるのなら、給付金を受け取る事をやめるということも、選択肢としてあるのです。
お祝い金を使わずに運用する方法もある
子どもが中学や高校に進学する頃になると、子育ての手間がなくなり共働きの家庭が増えてきます。共働きにより収入が増えたため、ある程度、教育にかかる支出が増えても毎月の収入で賄える家庭もあるでしょう。高校までは、毎月の収入で教育支出を賄うのがベストです。お祝い金に関しても使わないで運用すれば、さらに将来のためのお金を増やしていくことができます。
運用が苦手であったり、その知識がなかったりという場合、お祝い金は保険会社にそのまま預けて運用してもらいましょう。その際の利率については、確認しておきましょう。
また、お祝い金をいったん受け取り、その資金を自ら運用してみてもよいでしょう。安倍政権はインフレ目標を2%に掲げておりますので、運用して資産の目減りを防がなければなりません。
保険商品は、インフレに弱い商品といわれていますので、手元で自ら運用することも考えておく必要があります。
ただ、運用する場合の学資金は、将来使う時期が決まっていますので、流動性の低い運用商品は向きません。使途と時期を明確にして運用する必要があります。
例えば、3年後に使うのに、利率がよいからと5年満期の債券に投資するというようなことは避けなければなりません。債券は満期時の元本は保証されているものの、満期までの間は、元本自体に値動きがあります。債券は途中で解約できるので、使う時期である3年後にも解約はできるでしょう。しかし、それまでの利息も受け取っていますが、満期前なので、元本が保証されているわけではありません。状況によっては、受け取った利息を合わせても、元本割れを起こすこともあります。反対に、元本がプラスになることもあります。また、債券を売却する際は、買う人が現れなければ売却ができないため、使いたいタイミングで解約できないこともあるので、注意が必要です。
学資金を自ら運用する場合は、運用の目的と時期を明確にし、流動性のなるべく高い商品で運用することが大きなポイントとなります。
大学への費用に資金を集中させる
学資保険の貯蓄機能を最大限生かして、大学の学資金を確保する事が目的であれば、お祝い金の受け取りは避けて、満期時の一括受取金額を増やしましょう。また、保険料をまとめて1年分一括で支払うと、保険料が月払よりも安くなり、満期時の受取金額から支払保険料を引いたお金が増えることになります。
これも立派な運用です。学資保険も、単にお祝い金が出るからとなんとなく受け取るのではなく、活用の仕方をしっかりと考え、保険料の支払い方も工夫をすると、運用効率があがります。「お金」としっかり向き合い、少しでも有利な学資金の確保を考えましょう。
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