心筋梗塞を恐れる前に・・・
各種保険商品の特約で三大疾病、五大疾病、七大疾病等に必ず入っている病気が心筋梗塞です。2011(平成23)年「人口動態統計(厚生労働省)」のデータによると、心筋梗塞を含む心疾患で亡くなった人は19.5万人、このうち「急性心筋梗塞」は4.3万人「その他の虚血性疾患」3.5万人を含めると7.8万人となり、心疾患全体の約40%を占めています。
ここでは、この心筋梗塞の症状や発症時の治療、予防等について多面的にみていきたいと思います。
心筋梗塞とは?
心筋梗塞は虚血性心疾患の一つで、冠動脈が狭くなって一時的に酸素不足が生じる場合と、冠動脈が詰まって血液の流れが途絶えてしまう場合があります。この酸素不足によって心臓の筋肉が一部死んでしまった(壊死した)場合を指します。
なお、心筋にダメージを残さずに回復する場合は狭心症とも呼ばれます。
心筋梗塞の症状
冠動脈が詰まり血流が途絶えた瞬間から激しい胸痛発作に襲われ、このときから心筋の壊死が始まります。冠動脈がふさがっているため、狭心症と違って安静にしても症状は改善せず、むしろ悪化していきます。心筋梗塞は最初の発作で約3割の人が命を失うといわれていることから初期対応が非常に重要となるため、強い胸部の痛みや苦悶感が生じ15分以上持続する場合には、一刻も早く病院で治療を受ける必要があります。
その他の症状としては、顔面蒼白、冷や汗、除脈、血圧の低下、脈拍の上昇等があり、意識不明に陥ることもあります。
心筋梗塞の原因
心筋梗塞を発症する原因として挙げられているのは、喫煙、糖尿病、高血圧、加齢、ストレス、肥満、高コレステロール血症、痛風等があります。
心筋梗塞の治療
心筋梗塞は冠動脈が詰まり、血液の流れが止まる、心臓の筋肉が壊死するといった症状であるため、治療としては冠動脈に血液を流す(詰まった部分を解消する)ことが必要です。
これには「薬物療法=血栓を薬で溶かす」「冠動脈インターベンション=心臓カテーテル治療」「冠動脈バイパス術」等があります。
心筋梗塞の予防
心筋梗塞の予防には原因の例として挙げた喫煙、高血圧、ストレス等を極力抑え、正常な範囲で上手にコントロールすることが重要です。
毎年1回以上の健康診断、人間ドック等を必ず受診し、自分の身体の数値を常に把握した健康な状態を維持しておきましょう。
心筋梗塞と保険
心筋梗塞を発症した場合、その治療は長期にわたり、かつ治療後も定期的な検査、投薬が続きます。このため通常の保険に加入しようとする場合には、告知事項に該当するので通常の保険加入は難しく、告知限定型の保険商品を基本に検討することになります。
心筋梗塞に限ったことではありませんが、日ごろ健康であることのありがたさを感じ、自分の体調の変化を逃さず、無理をせず健康状態を維持しましょう。
ファイナンシャルプランナー 大間 武
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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