増税で家計負担アップ、いま知りたい家計節約術 ~保険編
家計の収入が大きくは増えない中、消費税等の増税、物価の上昇、社会保険料等の負担増加により、家計収支はより一層厳しくなってきています。
そのような中、様々なメディアを通して定期的に「家計節約術」の特集が組まれています。
今回はその中から「保険」について取り上げ、節約方法を今後も長期的に使えるよう、体系的にまとめてみたいと思います。
節約の本質は大きく分けると2つ
多くの方が「節約」とひとまとめに表現されていますが、その本質は大きく2つに分けられます。今回取り上げる保険でいえば、「その人、その家庭に合った保険の選択および、必要な保険の選択による余分な保険の削減」と、「保険料の支払方法の選択」に分類することができます。
必要な保険、保障の選択とは
「必要保障額」という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。
必要保障額とは、「もし今世帯主が亡くなったら、残された家族が生活していくためには、いくらを保険でカバーする必要があるのか?」「もし入院した場合には、いくらあれば安心できるのか?」など、保険加入の際の目安とするものです。
この必要保障額は年を重ねることにより、また家族構成の変化等により常に変化していきます。加入している保険について定期的に見直しを行っていれば、適正な保険、保障額であると思いますが、保険に加入してから複数年経過しているような場合や家族構成が変化しているようであれば、今回のような家計負担アップをきっかけとして、「自分に合った保険とは?」「自分の家庭に合った保険とは?」をテーマに、専門家の意見も踏まえながら見直しを行ってみると良いでしょう。
自分、自分の家庭のサイズに合った保険選びを
保険の見直し、保険の選び方の考え方としては、サイズの合った洋服を購入するイメージで保険を選んでいただきたいと思います。サイズの小さい洋服ではきつくて着ることができませんし、サイズが大きすぎても着こなしが良くありません。保険も同様に考えていただければと思います。
保険料の支払方法の選択
保険料の支払いを少しでも減らすことのできる方法として、「半年払」「年払」「全期前納」「一時払」などがあります。共通していることは、保険料を「前払い」するという点です。以下代表的なものについて説明します。
- 1.「半年払」
- 保険料を半年分前払いする
- 2.「年払」
- 保険料を1年分前払いする
- 3.「全期前納」
- 全保険期間の保険料を加入時に保険会社に預ける形で支払い、毎月または毎年の期日ごとに預けた保険料から支払う方法
- 4.「一時払」
- 全保険期間の保険料を、加入時に1回で支払う方法
保険料の割引率という点でみれば、1⇒2⇒3⇒4の順番で高くなり(総支払保険料が安くなる)、一見すると一時払が良いという結論になります。しかし、加入する保険によって選択できる支払方法が限られている場合がありますので、選択できる保険料の支払方法については事前に確認してください。
その他の支払方法の切り口として、「クレジットカード支払」があります。
保険料をクレジットカードで支払うというものですが、その多くは毎月、半年、年払の保険料に対して適用されるものです。クレジットカード払は保険料の直接的な節約というよりは、クレジットカードのポイントが付くという点について家計にプラスの経済効果があり、間接的な効果になります。
こちらも加入する保険について適用できるかの確認は必要ですが、毎月、半年、年払の支払方法を選択でき、かつ、クレジットカード払ができる場合には検討することをオススメします。
なお、保険料を前払いすることを検討する際には、前もって多くのお金が必要となります。家計全体のお金の流れを確認し、支払える、やりくりができる範囲で行うようにしましょう。
まとめ
以上のように、その人、その家庭に合った保険の選択および、必要な保険の選択による余分な保険の削減と有効な保険料の支払方法の選択を検討いただき、結果として保険料の節約につなげていただきたいと思います。
家計節約術を一言でまとめると、「家庭に合った保険を選択し、その保険料を有利な支払方法で支払う」ことです。
ファイナンシャルプランナー 大間 武
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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