ネット生保のサイトにおける保険料見積りのポイント
近年、インターネット上で見積りや加入手続きができる「ネット生保」が人気です。その中でもテレビCMや電車の広告等で、知名度が上がっているライフネット生命は、2008年の業務開始からわずか4年半で、保有契約が15万件を突破し、若年層を中心に少しずつそのシェアを伸ばしています。
ネット生保の人気の理由の一つは、「保険料見積りの手軽さ」。ネット生保が登場する以前は、契約者自身による保険料見積りは、保険比較サイトを除き、便利とは言い難いものでした。ですがネット生保では、ネット上で販売まで完結させるという性質上、見積りを簡単に出せるようになっています。
今回は、ネット生保で保険料見積りをする際のポイントをお話しします。
1. 入力内容は生年月日・性別のみ
ネット生保の例として、ライフネット生命のサイトをみてみましょう。トップページの目立つところにある「10秒でカンタン見積り!保険料シミュレーション」から見積りができるようになっています。これは、生年月日と性別を入れるだけで、同社が販売している4種類の保険について、一定の保障内容における月額保険料が表示される、非常にシンプルな作りのシミュレーションです。表示されなかった保険があった場合は、チェックを入れるだけで、簡単に保険料を知ることができます。
シミュレーションの流れは、どのネット生保でもほぼ同じで、生年月日と性別を入れるだけで、その会社が取り扱っている商品について、一定の保障内容における保険料が表示されます。その後自分で、保険金額や保険料払込期間を変更する等アレンジをして、必要としている保障内容での保険料計算ができるようになっています。
2. 手軽にできる反面注意すべき点も
このように、ネット生保のサイトでは誰でも手軽に保険料が計算できますが、その反面、自分で判断をする必要があります。例えば以下の点に注意してください。
- ・表示された保険料を鵜呑みにしないこと
- 最初に表示される保険料は、あくまで初期設定の保障内容や保険料払込期間での結果です。「保険金額はこの金額でいい?」「保険料払込期間はこのままで大丈夫?」と一つひとつ確認しながら、自分に合う内容で試算し直しましょう。
- ・表示された内容で妥協しないこと
- 希望する内容で見積りができないとき、ネット上だとつい面倒になり、見積りできる内容で妥協して申し込んでしまう方がいます。なぜできないのか、サイトに記載されている注意事項やFAQ等を熟読し、納得した上で申し込み画面に進みましょう。例えばライフネット生命では、保険料を年払にすることはできません。そのことを知らないまま月払契約し、後悔する可能性もないとはいえないでしょう。
見積りは簡単でも、自分で保障内容等をきちんと理解するのは案外大変です。どのネット生保にも、問い合わせ専用の電話窓口があるので、不明な点がある場合はぜひ活用し、きちんと理解した上で手続きすることが鉄則です。
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コラム執筆者プロフィール
鈴木 さや子 (スズキ サヤコ) - CFP®/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/DCプランナー1級/キャリアコンサルタント(国家資格)
家族が笑顔になれるための生活に役立つお金の知識を、主に女性向けに、セミナーやコラム記事などを通じて情報発信。保険などの商品を一切販売しないファイナンシャルプランナーとして活動中。専門は教育費・ライフプラン・保険・マネー&キャリア教育・確定拠出年金。企業講演の他、小・中学校や地域コミュニティなどでの講演やワークショップなど、保護者や親子向けイベントも行っている。中学生・高校生の母。
(株)ライフヴェーラ代表取締役/mamaTanoマネーサロン代表
ファイナンシャルプランナー 鈴木 さや子
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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