相談事例方式:DINKSの方の保険見直し
今回は、DINKS(ダブルインカムノーキッズの略:夫婦共働きで子どもがいない世帯)の方で、「死亡保障を削減したほうが良いのではないか?」と思っておられるご夫婦の事例をみていきましょう。
ご相談者プロフィール
夫:会社員45歳 妻:会社員45歳 子ども:なし お住まい:持ち家
現在の保険加入状況
保険料41,000円/月
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夫:A社アカウント型保険(※1)
死亡保障 4,000万円 (50歳迄保障)
入院保障 10,000円/日(50歳迄保障) -
妻:B社アカウント型保険(※1)
死亡保障 4,000万円 (50歳迄保障)
入院保障 10,000円/日(50歳迄保障)
※1 アカウント型保険…保険料を積立部分(アカウント)と保障部分に分け、保険料の払込期間中は特約で死亡保障や医療保障をつけ、払い込みが終了した時点で積立部分のお金をもとに終身保険や介護保険等に移行する保険です。
ご希望
- ・子どもがおらず夫婦2人とも正社員なので、死亡保障を減額したい。
- ・医療保障は一生涯の保障が欲しい。
- ・万一のときのために、先進医療(※2)の保障をつけたい。
- ・住宅ローンの支払いがあるため、毎月の保険料は現在よりも削減したい。
- ・現在加入の保険が希望に合っていないようであれば解約しても良い。
※2 先進医療…厚生労働大臣が指定した先進性の高い医療技術のことで、技術料は公的医療保険制度の対象外となり、高額となる場合があります。
見直しのポイント
- ・DINKS世帯は一般的に大きな死亡保障の必要性は低いので、その分医療保障を充実させる。
- ・医療保障は現在と同じ入院日額10,000円、60歳で払い込みが終わる終身医療保険を検討する。
- ・先進医療保障を医療保険の特約で備えることを検討する。
- ・最低限の死亡保障と老後資金準備として、終身保険への加入を検討する。
- ・資産運用経験があるので、変額保険(※3)も視野に入れて検討する。
- ・現在加入の保険は、死亡保障が多額でご希望とのギャップが大きく保険料も高めのため解約の方向で検討する。
※3 変額保険…死亡・高度障害保険金、満期保険金が運用の実績によって変動する保険。運用が悪くても死亡・高度障害保険金は最低保証がありますが、解約返戻金や満期保険金には最低保証はありません。
解決策
- ① 医療保障については、60歳払込で保障が一生涯続く終身医療保険の加入をおすすめします。入院日額10,000円を設定し、特約で先進医療2,000万円の保障がつく医療保険だと安心感があります。
- ② ご夫婦とも正社員で子どもがいない家庭のため、現状のような大きな死亡保障の必要性は低いと考えます。お葬式代として、最低限の200万円の保障を得るため終身保険の加入をおすすめします。ご夫婦は投資信託等資産運用経験がありますので、終身保険の中でも保険料を安く抑えることができ、運用の結果によっては死亡保障や解約返戻金が増加する変額終身保険をおすすめします。終身保険は保険料の支払いが終われば、老後資金準備として考えることもできます。
ご提案保険内容
保険料約36,000円/月
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夫:
死亡保障… A社変額終身保険200万円 (60歳払済) 約7,800円/月
医療保障… B社医療保険入院日額10,000円 (60歳払済) 約10,700円/月(先進医療特約つき) -
妻:
死亡保障… A社変額終身保険200万円 (60歳払済) 約6,900円/月
医療保障… B社医療保険入院日額10,000円 (60歳払済) 約10,600円/月(先進医療特約つき)
保険料を抑えつつ、相談者のご希望を満たすご提案ができました。老後のことを考え始める時期に保険料を削減し、必要な保障を得ることができたので安心したと納得していただけました。
資産運用をされていたご夫婦は変額保険が気にいったようで、ご相談者の満足度は高かったです。保険は保障や貯蓄等様々な目的で使うことができますので、保険で迷っている・アドバイスが欲しいという方は、是非一度お時間を取ってご相談されることをおすすめします。
(注)保険料等の数字はあくまでも概算数字ですので、実際の保険料とは違う場合があります。
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コラム執筆者プロフィール
長谷 剛史 (ハセ タケシ) マイアドバイザー.jp®登録 - 学校法人・会計事務所勤務を経て2007年1月、大阪府堺市に独立系FP事務所を開業。
ファイナンシャルプランナーはお金の専門家ではありますが、幸せな家庭を作る専門家でありたいと常々思っています。
住宅・資産運用・保険の3つの分野に強いファイナンシャルプランナーとして、ライフプランを基本とした個別相談・講演・執筆等の活動を行っています。
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コラム監修者プロフィール
山本 俊成 (ヤマモト トシナリ) マイアドバイザー.jp®登録 - ファイナンシャルプランナー。
大学卒業後、株式会社三和銀行(現三菱UFJ銀行)入社。
2003年、外資系生命保険会社入社。
2005年、総合保険代理店株式会社ウィッシュ入社。
2010年、株式会社ファイナンシャル・マネジメント設立。
銀行と保険会社に勤めていた経験を活かし実務的なコンサルティングを行う。
ファイナンシャルプランナー 長谷 剛史
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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