子どもができたら考えるお金&保険 ~家族が増えた時のおすすめの保険(積立保険)
家族が増えた時の積立保険の考え方
積立保険は、商品性から万一の際の保障というよりは、貯蓄性を求めるものとなります。
保険の貯蓄性を利用して準備する資金としては、「教育資金」と「老後資金」があげられます。どちらも必要となる時期があらかじめわかっているものですから、保険料の払い込みや満期の期間を適切に設定でき、計画的に資金準備ができます。
家族が増えた時には、やはり教育資金の準備として、積立保険の一つである「学資保険」を検討しましょう。早く始めるほど積立期間が長くなり、貯蓄性も高くなります。
一方、老後資金については、若い夫婦の場合はまだまだ必要ないと思いがちです。しかし、家族が増えると、子どもの成長に伴い支出も増えていきますので、まだ支出が少ないうちから準備していくことが将来の安心へつながります。
教育資金は使う時期を定める
保険で教育資金を準備する時は、その資金を使う時期を決めるところから始めましょう。
そのためには、子どもの進路をどうするかという想定をする必要があります。
例えば、首都圏なら私立学校が多いので、高校からあるいは中学校から私立に行かせたいと希望するご家庭もあるでしょう。地方の場合で、東京の大学への進学を想定するならば、学費以外のひとり暮らしの費用も見積もる必要があります。全て公立の学校への進学を想定し、最低限用意すれば……と計画するのも一案ですが、想定外のことも起こりうるので、少し余裕を持たせると安心です。このように、教育資金の準備は、進学プランを考えるところから始めます。
進学プランがおおよそ決まれば、資金プランを立てましょう。
保険で教育資金の積み立てをする場合、使う時期はどこにすればよいのでしょうか。
一番長期に積立期間を設定できるのは、大学の費用です。子どもが高校3年生となる18歳まで積立期間があります。
また、保険で教育資金を積み立てる時は、中途解約しない覚悟が必要です。なぜなら、やむを得なく中途解約する場合、その時期によっては解約時に戻ってくるお金が払い込んだ保険料よりも少なくなる可能性があるからです。
保険商品によっては、高校進学時と大学進学時にそれぞれ保険金が支払われるものもありますので、高校から私立という進路を想定している場合にも有効に使えます。
積立保険の注意点
教育資金や老後資金の準備をするための積立保険は、計画的に準備ができ、保険機能もついていますので、契約者に万一のことがあっても資金準備ができます。
ただ、注意点としては、契約時に将来支払われる保険金の額が決まってしまうことです。保険会社が運用する予定利率は、契約時に決まります。現在(2015年2月)の低金利の状況下では、高い運用利率を望むことは困難です。
将来金利が上昇した場合には、その恩恵を受けることができないので、保険商品だけに偏ることなく、貯蓄も併用することが賢い資金準備の仕方といえるでしょう。
将来の金利上昇を踏まえて、利率変動型の終身保険を教育資金準備としてすすめられることがあります。この保険商品を教育資金として使う場合、解約を前提として利用します。契約前に保険商品の説明をしっかり聞き、解約時期や利率変動の仕組み、受け取れる解約返戻金を理解したうえで、家計における保険料負担を考慮して決めるとよいでしょう。
まとめ
今回は、家族が増えた時に絞って、おすすめの積立保険と活用の仕方をご紹介しました。
将来に必要な資金の準備をする際には、まず計画が必要です。その計画を実現させるための手段として、保険や貯蓄、さらに運用があります。
景気の状況や将来の金利、賃金の上昇や下落などは、予測することが難しいです。そのため、資金の準備を分散することで、リスクを最小限に抑えることができます。このような賢い資金準備をすることが、将来の安心につながります。
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