内藤 あづ紗さんコラム - 第3回
季節の疲れをきちんと取りましょう!!
皆さん今年の夏も暑かったですね~。体調は、崩されませんでしたか!
毎年猛暑と言われますが2019年の今年は、7月が涼しかったので8月に入り体が暑さに慣れていなくて夏バテになった……という方が多かったように思います。
夏の暑さによって起こる体の不調を【夏バテ】と呼びますが、どんな症状があるかというと……
【夏バテ】その症状と原因はなんでしょうか?
- 食欲不振
- だるくなる
- 体に熱がこもる
- めまい・立ちくらみ
- 無気力
- イライラ
- 寝つきが悪い・不眠
などなど。なかなかしんどいですよね。
気温で熱くなった体に冷たいものをたくさん入れたり、クーラーなどで体を冷やしてしまうことが主な原因だそうです。特に室内と外気との温度差は、自律神経の乱れに繋がり、日常生活にも大きく影響しますよね。
日本では、暑さをしのぐために体で涼を感じることを昔から工夫して生活しています。例えば、ガラスや竹、麻製品などの自然素材を使用して目から感じる「見る涼しさ」、風鈴や川のせせらぎなどの耳から感じる「音の涼しさ」、そして冷たいものを取り入れる「食事」など。
食事に関して言えば、かき氷、冷やし中華、そして流し素麺などは、目でも耳でも感じてさらに食して涼を感じることができるので、やっぱり食事が一番いいかもしれません。
ただ、中国などは「医食同源」の考え方が浸透しているため、免疫力を下げてしまう原因となる冷たいものは飲まないと言われています。
夏の暑い時には、キンキンに冷えたビールがとても美味しいと思いますが、冷たいものを取りすぎることで夏バテになってしまうので、そんな時は常温のビールなど飲んでみてもいいかもしれません。
※ヨーロッパで流通しているビールは常温で飲んでも美味しいそうなので(日本はラガービールが主流ですが、ヨーロッパはエールビールが主流だそう)、是非夏バテの時はあえてヨーロッパビールを探して飲んでみてください!
こうして考えてみると、日本人は夏バテになることをたくさんしていますよね(^^;
そんな夏バテを解消してくれる食べ物を今回はご紹介したいと思います。
夏バテには「カレー」がおすすめ!
暑い時期って辛い料理が大人気ですよね。その中でもやっぱり日本の国民食といえばカレーです。今回は私の得意分野「カレー」の簡単レシピを後ほどご紹介したいと思います(皆さんお店にも是非食べにきてね!)。
カレーって、食欲がなくても何故か「カレーなら食べれる!」という方も多いはず。実は、カレーは夏バテにもってこいの料理なんです。
私が思いつくだけで、カレーが夏バテに良い理由はなんと4つもあります。
【理由その1】肉も野菜もたくさん摂れる!
もちろん作り方次第ですが、肉(タンパク質)、野菜(ビタミン)、米(炭水化物)が一度に摂れるので、栄養が偏りがちな夏場には最高のワンプレートメニューです。
【理由その2】スパイスの香りで脳を刺激し食欲UP!
カレーに使われているスパイスの香りが脳を刺激し、脳血流を増加させることで食欲を増幅させてくれます。
【理由その3】スパイスの刺激は胃の消化を助ける!
夏場は、冷たいものの摂りすぎで胃が活動しにくい状態になっています。カレーに使われているスパイスが胃を刺激することで消化液の分泌を活発にし、脂質などの消化を助けてくれます。
【理由その4】血行が良くなって体を温める効果がある!
いかがですか?高カロリーを理由に避ける方も多いかもしれませんが、カレーってこんなにも夏バテに良い効果があるんです。またカレーには欠かせない「ターメリック(日本名:ウコン)」は、肝機能も助けてくれるのでお酒のお供にも良いですよ!
では大変お待たせしました(笑)冷えた体を中から温め、残暑の紫外線対策も期待できる簡単スパイスカレーのレシピをご紹介します。
夏はカレーだ!「サバ缶で簡単!トマトサバカレー」
サバは魚の中でも優れていて、豊富に含まれたビタミンB2やビタミンEが新陳代謝を高め、お肌のターンオーバーを正常に保ってくれる働きがあります。さらにしみ・そばかすにも良いとされているので、夏場に日焼けしたお肌にも嬉しい食材です。
サバ缶の油(魚の油)には、EPA・DHAなど体内で合成することのできない必須脂肪酸が含まれているので、血液循環が良くなり冷えの改善にもなります。また既に味も付いているため調理の時短にもなり簡単レシピには欠かせないアイテムですね!
「トマトサバカレー」
- 材料(2人分)
- サバ缶(油漬け)…1缶
- 玉ねぎ…100g
- アスパラガス…適量
- トマト缶…100g
- トマトケチャップ…50g
- 生姜…3g
- にんにく…3g
- 水またはチキンスープ…200cc
- カレー粉…6g
- クミンパウダー…5g
- カルダモンパウダー…2g
- チリパウダー…少々
- パプリカパウダー…2g
- ローリエ…1枚(あれば)
- 塩…2~3g
- オリーブオイル
- (1)玉ねぎはスライスし(食感があるのがお好きな方は大きめでも大丈夫です)、アスパラガスは斜めにカットします(火の通りやすい細いものを用意しましたが、太いものを使う時は皮をむき斜めに食べやすい大きさにカットしてください)。生姜はすりおろして、にんにくはみじん切りにします。
- (2)フライパンにオリーブオイルを引いて、ローリエ、玉ねぎを入れます。しんなり火が通ってきたら生姜とにんにくを加えて炒めます。
- (3)トマト缶とトマトケチャップを加え、余分な水分を飛ばしたら、スパイスと塩を加えて炒めます。水またはチキンスープを、2回に分けて加えます(お湯があれば、お湯だと温度が下がらずにできます)。
- (4)サバ缶をオイルごと加えて3分煮込んだら、アスパラガスを加えます。アスパラガスに火が通ったら、ローリエを取り出して出来上がりです。
今回ご紹介したカレーはトマトベースです。トマトのリコピンは疲れたお肌にもいいので、トマトベースにしてみました。お子さんが食べる時は、甘いチャツネまたはトマトケチャップで味を見ながら加えるなどして、甘味を足してください。
是非作ってみてくださいね!では次回のコラムでお会いしましょう!
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PROFILE
内藤 あづ紗(ナイトウ アヅサ)
非日常料理研究家
元フランス料理人。体調を崩したことで自分の身体に関心を持ち、インドの伝承医学アーユルヴェーダを勉強。アーユルヴェーダセラピスト、痩身カウンセラー、野菜ソムリエ、ハーブアドバイザーの資格を取得。いろいろ縁がありスパイスカレーを作ることになる。2017年アジアゴールデンスターアワードを受賞。2018年大阪マリオット都ホテルでシェフセミナーなどを開催。同年7月、大阪の北新地にAZU CURRYを開業。
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