日本では2人に1人はメタボの可能性がある…
日本では2人に1人はメタボの可能性があると騒がれています。主人のLDL値が要治療だったのですが、メタボと関係ありますでしょうか。こってり系のラーメンが好きで、運動不足なのでとても心配です。生活習慣病や心臓病などにつながるといわれていますが、実際は太った日本人のどのくらいの割合の人が治療の必要な病気になるのでしょうか?
LDL値とメタボリックシンドロームの関係についてお答えします。
「LDLコレステロール」について
まず、LDL値が高いことと、メタボリックシンドロームとの関係についてのご質問ですね。メタボリックシンドロームの診断基準の中の脂質の項目は、「HDLコレステロール」が40mg/dl未満、中性脂肪値が150mg/dl以上となっており、実は「LDLコレステロール」の値に関する基準はありません。
なぜ、LDLコレステロールの基準値が盛り込まれていないかといいますと、内臓脂肪として蓄積される脂肪は中性脂肪であり、このことからメタボリックシンドロームになると中性脂肪は高値に、HDLコレステロールは低値になります。一方、LDLコレステロール自体は、内臓脂肪の蓄積とはあまり関係していません。このためLDLコレステロールは病名としてメタボリックシンドロームを診断する上では、考慮されないということになります。しかし、LDLコレステロールは単独で強力に動脈硬化を進行させてしまいますので、心疾患、脳卒中などを予防するために適正値にコントロールしていく必要があります。
LDLコレステロールが上昇してしまう原因として、食事中の飽和脂肪酸のとり過ぎが挙げられます。肉の脂身、バターやラードに飽和脂肪酸は多く含まれますから、ご主人の好きなラーメンも、汁は残す、チャーシューメンでなくシンプルなラーメンにする、といった配慮は必要かと思われます。また、運動はLDLコレステロールを下げ、肥満を解消する非常に有効な方法ですので、一駅余分に歩く、階段を利用するといった身近なところから運動量を増やしていきましょう。
肥満と病気の関係
次に、太った日本人のうち、どのくらいの割合の人が治療の必要な病気にかかるか、というご質問ですね。これは非常に難しい質問です。一説によると、肥満の人は肥満でない人に比べて、糖尿病が5倍、高血圧が3.5倍、痛風が2.5倍、心臓病が2倍、関節の病気が1.5倍という高率でかかりやすくなるといわれています。もちろん肥満でも病気にかからない人はいますが、適正体重を保っておくに越したことはありません。どうぞお大事にしてください。
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