祖父をがんで亡くしており、義父にもがんが…
祖父をがんで亡くしており、義父にもがんが見つかりました。医療の進歩により、かつては致命的だった他の病気などで命を落とすことが少なくなった分、がんになる確率はとても高いと思いますが、男女・年齢などで確率は違うものなのでしょうか?
がんの治療は昔と比べてだいぶ進歩していると聞きますが、治療で助かる人と助からない人の違いはありますでしょうか?また、治療にお金をかければかけるほど治りやすくなるものでしょうか?
「がん」についてお答えします。
性別や年齢で「がん」になる確率は変わるのか?
ご家族にがんにかかられた方が複数いらっしゃるということで、ご心配でしょうね。やはり、身近でがんの宣告・闘病を目の当たりにすると、いろいろな不安や疑問も湧いてくるかと思います。ご相談のなかに複数のご質問があるようなので、ひとつずつお答えしたいと思います。
まず、性別や年齢などでがんになる確率は異なるのかというご質問についてですが、これは大きく異なるというご返答になるかと思います。最近発表された日本の統計によると、がん全体で見ると男女とも50歳前後からがんにかかられる方が増加し、高齢になるほど確率が上がります。また、30代の後半から40代では女性の方がややがんの罹患率が高いのに対し、60代以降になると女性よりも男性の罹患率の方が明らかに高い、という特徴もあるようです。
また、がんの種類についても、食道がん、胃がん、肺がんなどは男性に多い傾向があり、女性はがんのなかでも肺がんや大腸がんなどに加え、乳がん、子宮がん、卵巣がんなどに罹患される方が多くおられます。従って、年齢によってがんの罹患率は大きく異なりますし、男女でもがんの確率や部位などはやや差がある、ということはいえるかと思います。
「がん」は早期発見・早期治療が大事
次に、治療で助かる人と助からない人の差についてのご質問ですね。これは、非常に難しいご質問ですが、主に治癒率、生存率の差は、がんの種類とステージ、つまり進行度によって変わってきます。確かにおっしゃるように、医学は日々進歩しており、例えば胃がんの場合では胃の粘膜下層と呼ばれる比較的浅い層までにとどまっているがんであれば、9割以上という高い確率で治癒が望めます。しかし、全身に転移が広がっている症例では1割前後とかなり厳しい生存率になります。
従って、がんの早期発見、早期治療が、治療で助かるための一番のポイントということになります。
また、お金をかけるほど治りやすくなるのか、ということに関しては、日本では多くのがん治療が保険診療で行われており、お金を多くかければ治療に変化がある、という状況ではありません。ただ、一部保険適用になっていない治療法を自費診療で行っている医療施設もありますし、患者さんによっては日本で行っていない新しい治療法を試みるために海外に渡航される方などもいますので、お金をかけることで、選択肢としては広がるかもしれません。
ご参考になれば幸いです。
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