父方、母方両方の3親等以内の親族にがんで…
父方、母方両方の3親等以内の親族にがんで亡くなった方が複数います。皆さん気付いた時にはすでに手遅れ、というレベルでした。
私自身も常に気を付けて検診も受けてはいますが、ごく初期でも何か自分で分かるようなサインはないのでしょうか?例えば、胃がんや大腸がんなどは全く無自覚のまま進行してしまうものなのでしょうか?
「がん」の初期症状についてお答えします。
がんの初期症状として見られる症状
親族にがんの患者さんが多いおうちを「がん家系」と呼びますね。
確かにがんの中には遺伝性が強いものもありますが、ほとんどは体質(遺伝)と環境の組み合わせによって発症するといわれています。もちろん純粋に「○○がんになりやすい体質」というのもあるでしょうが、それ以外に家族の中で食習慣や運動習慣などを共有することが多いため、同じ部分に負荷がかかりやすい、ということもあるでしょう。
がんの初期症状として見られる症状について、簡単にご説明したいと思います。
ひと口にがんの初期症状といっても、場所により症状の出方が大きく異なりますので、今回はご質問にあった胃がんと大腸がんについて、お話ししましょう。
- 1.胃がん
- もともと日本人に多いとされてきたがんですが、近年減少傾向にあります。初期症状としては、食欲不振、吐き気、胸やけ、胃部不快感、黒色便(胃からの出血の可能性があります)、体重減少、貧血などが挙げられます。症状自体、普段でもよくみられることなので、見分けがつきにくいことがありますが、何日か続くようなら胃がん、あるいは胃炎や胃潰瘍の可能性があります。
- 2.大腸がん
- 食生活の欧米化とともに最近増えてきているがんの一つです。
本当に早期のがんは、便潜血が陽性であったり、他の病気で内視鏡検査を行って偶然見つかったりすることが多いようです。少し進行すると、便秘がちになる、便に血が混じる、便秘と下痢を繰り返す、下痢便しか出なくなる、貧血といった症状が出てくることがあります。早期の大腸がんでは自覚症状が出にくいので、40歳を過ぎたら定期的に健診を受けることが大切です。
定期検診の重要性
ご相談者さまはいつも検診も受けていらっしゃるとのこと、これは本当に大切なことですのでぜひ継続してください。多くの場合、検診を定期的にきちんと受けていれば、手遅れになるまで見つからないということはあまりありません。
がんの初期症状は、自分の身に起こるとなかなかそれとは気付きにくいものです。何か変だなと思ったら、早めに受診してくださいね。
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