傷害保険の商品知識
●突然のケガに備えるための傷害保険
日常生活や仕事中、スポーツをしている時等に突発的なアクシデントに遭遇し、ケガ等を負ってしまうことがあります。そんな時に加入していると役に立つのが「傷害保険」です。
傷害保険とはその名の通り、身体に「傷害」を負った場合に補償される保険で、「急激」かつ「偶然」な「外来」のアクシデントによるケガが補償対象になります。
●商品によって異なる補償範囲
傷害保険はその補償範囲の違いによって、さまざまな種類があります。
24時間・365日補償されるのが「普通傷害保険」で、その範囲を本人だけでなく配偶者、同居の親族、別居の未婚の子まで広げたものが「家族傷害保険」です。この2つを傷害保険の基本というように考えてください。
さらに補償範囲を絞ったものとして、自動車・バス・電車・航空機等交通乗用具に搭乗中、あるいは歩行中に交通事故により傷害を被った場合等に、保険金が支払われる「交通事故傷害保険」「ファミリー交通事故傷害保険」や、自転車に乗っている時の事故に備える「自転車総合保険」、旅行中の突然のケガや食中毒等に備える「海外旅行保険」「国内旅行保険」等、多くの種類の傷害保険があります。
ご自身の生活スタイルに合わせて、必要と思われる商品に加入しておくといいでしょう。
●傷害保険の補償内容
次に傷害保険の基本的な補償内容ですが、通常の基本契約では次の5つです。
- 死亡保険金
- 後遺障害保険金
- 入院保険金
- 手術保険金
- 通院保険金
さらにオプションで賠償責任等を付帯できます。
とくに特約等を付帯していなければ、突発的なアクシデントによってケガ等をした日から、180日を限度に上記の保険金が支払い対象となります。通院保険金については180日以内の通院に対して実通院90日が限度です。
医療保険と異なる点は、病気によって入院等した場合は補償対象にならないことです。また、「急激」かつ「偶然」な「外来」という条件があるので、ケガ等の場合でも慢性的な症状の場合には保険金が下りません。
通院保険金の支払いは、入院を要件にしていないところも医療保険とは異なる点で、傷害保険では通院のみした場合でも1日目から保険金が支払われます。
●傷害保険に加入する際の注意点
傷害保険に加入する際の注意点ですが、医療保険等と違って加入に際しての健康状態の告知は必要ありません。また、年齢や性別で保険料が異なることもありませんが、その代わり職業に応じて「A級職(職種級別A)」「B級職(職種級別B)」というように、就いている職業のリスクに応じて保険料が区分されます。
(参考)職種級別の代表的な例
<職種級別Aの職業・職務>
事務従事者、販売従事者、サービス職業従事者・医師・教員・美容師等職種級別B以外の職業・職務等
<職種級別Bの職業・職務>
建設作業者、農林業作業者、漁業作業者、採鉱・採石作業者、自動車運転者(助手を含む)、木・竹・草・つる製品製造作業者等
(交通事故傷害保険のように、職業により保険料の変わらない傷害保険もあります)
そのため、転職等で被保険者の保険証券記載の職業または職務が変更となった場合には、ただちに保険会社または取扱代理店にご連絡いただく必要があります。
-
コラム執筆者プロフィール
久保 逸郎 (クボ イツロウ) マイアドバイザー.jp®登録 - FPオフィス クライアントサイド代表
高校1年で中退し、大検を取得して大学に進学。卒業後は大手リース会社、外資系生命保険会社を経て、平成15年3月にファイナンシャルプランナーとして独立。
相談業務を中心に実務派ファイナンシャルプランナーとして活動する傍ら、年間100回を超えるセミナー講師や、マネー雑誌等への原稿執筆などを行っている。
-
コラム監修者プロフィール
山本 俊成 (ヤマモト トシナリ) マイアドバイザー.jp®登録 - ファイナンシャルプランナー。
大学卒業後、株式会社三和銀行(現三菱UFJ銀行)入社。
2003年、外資系生命保険会社入社。
2005年、総合保険代理店株式会社ウィッシュ入社。
2010年、株式会社ファイナンシャル・マネジメント設立。
銀行と保険会社に勤めていた経験を活かし実務的なコンサルティングを行う。
ファイナンシャルプランナー 久保 逸郎
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
今すぐ相談したい方はこちら
関連コラム