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初心者のための投資術

馬渕 磨理子さんコラム - 第3回

大事なのは、情報に振り回されず自分のペースで続けること

このコラムではこれまで、今年から始まった新NISAの仕組みやメリット、初心者が投資を始めるうえで気をつけるべきポイントや注意点を紹介してきました。最終回では、新NISAをきっかけに投資を始めた初心者がこれから投資を続けていくうえで意識すべきこと、投資との上手なつきあい方についてお伝えします。

投資はまわりの意見や情報に振り回されず、自分のペースで

新NISAの影響もあり、最近は社会全体で投資熱が高まり気味に。一般的なメディアでも投資について取り上げられることが増え、「自分もなにか始めなきゃ」と焦っている人をたまに目にします。個別株への投資をしていないと一人前の投資家ではない、といった風潮も一部であるようです。そのようなまわりの声や氾濫する情報にまどわされて、何の知識もないのにいきなり個別株を買うようなことは、絶対に避けていただきたいと思います。

新NISAのつみたて投資枠でオールカントリー(全世界株式)やS&P500などのインデックスファンドを積み立て購入している人だって、立派な投資家です。とくに長期的に資産形成を目指す人の場合、私は無理に個別株を買う必要はないと考えています。

前回もお伝えしましたが、投資で資産形成を目指すうえでは長期保有することが一番大切です。そのためにも、毎日の値動きに翻弄されない必要があります。実は私もかつて、1日に何度も個別株の売買を繰り返すデイトレードのようなことをやっていました。一時期的に儲かることもありましたが、長い目で見ると、結局は損することのほうが多かったのが現実です。むしろ自分が買ったことすら忘れて、ほったらかしていた銘柄が長期的に値上がりし、利益が出ることのほうが多かったのです。

よって、最初にインデックスファンドを積み立てで買うと決めたら、あとは値動きなど一切気にしない。そのほうが資産形成はできると思います。実際に多くの方から、そのような意見をうかがっています。とくにビジネスパーソンは本業があるわけですから、投資にばかり時間や労力をかけるわけにもいきません。株価の上下にストレスや不安を感じ、本業に支障が出るようでは、それこそ本末転倒です。

投資はギャンブルではなく、コツコツ地道に行うもの

日本は長年、デフレが続き、モノの値段は上がらないことが当たり前の社会になっていました。それが今、ようやく変わりつつあります。みなさんご存じのように、昨年から物価が上がり、大企業を中心に賃上げも進んでいます。

このような時代には、現金の価値はどんどん下がっていきます。よって将来を見据え、計画的に投資をしていく発想が大事です。実はそれはビジネスの世界、会社の経営とまったく同じです。会社の売上がいきなり2倍、3倍になることなどありません。田植えのようにコツコツと製品やサービスを向上させ、従業員を増やし、取引先を増やしていく。そうやって長期的にビジネスも会社も成長していくわけです。投資の感覚も実はまったく同じです。

日本ではバブル期の後遺症もあり、投資は怖いもの、ギャンブルのようなものといった負のイメージをもっている人がいまだに多くいます。ですが、投資は短期的な値上がりによる売却益を追う投機とは異なります。投資は長期的に、未来に向けて、地道にコツコツと行うものです。このあたりの日本人の認識を変えるための投資教育は、まだまだ必要だと感じています。

投資を始めると社会情勢や経済、企業や製品、サービスの動向に敏感になります。これから世の中がどう変わり、どのような製品やサービスが求められ、どのような企業が成長していくのか。真剣に考えるようになります。それを知るために、さまざまなことを勉強しようという気にもなるでしょう。そのような問題意識や知的好奇心は、本業にもきっと良い影響をもたらすのではないでしょうか。

より良い未来を信じ、未来の社会を良くしていくための投資

投資とはより良い未来を信じ、自分のお金をより良い社会のために使う行為です。投資をしようと思う人が多い社会は、基本的に未来に希望がある社会です。逆にみんなが未来は悪くなる一方だと考えている社会では、誰も投資を行わず、ひたすらお金を溜め込みます。日本は残念ながらここ30年ほどそのような時代が続きました。未来に多くの人が希望をもてなかったため、大胆な投資が行われず、経済は停滞したままだったのです。

そんな日本もようやくデフレからインフレの時代へ向かっています。インフレの時代には貯蓄しているだけでは資産が目減りする一方なので、成長力のある企業やインデックスファンドに投資しようといったマインドが広がってきています。投資が増えれば、企業活動が活発になり、経済が拡大し、国の税収や財源も増えていくでしょう。今の日本はそのような経済の良い循環をつくれるかどうかの節目です。ようやく動き始めた投資の火を絶やさないことが大事です。

いずれにしろ最近の若い人たちが投資への負のイメージをもっておらず、フラットな感覚で始める人が多いのは良い傾向です。今の日本は新NISAの登場もあり、個人が投資によって資産形成をするための環境が整っています。ぜひこの機会に、一人でも多くの方に投資家デビューしていただき、地に足のついた資産形成をしていただきたいと思っています。

PROFILE

馬渕 磨理子

馬渕 磨理子(マブチ マリコ)

一般社団法人 日本金融経済研究所 代表理事、経済アナリスト

1984年滋賀県生まれ。京都大学公共政策大学院修士課程を修了後、トレーダーとして法人の資産運用を担う。その後、金融メディアのシニアアナリストを経て、現在は、イー・ギャランティ株式会社社外取締役やハリウッド大学院大学客員准教授などを担いながら、一般社団法人日本金融経済研究所の代表理事として企業価値向上の研究を大学と共同研究している。フジテレビ「Live News α」、読売テレビ「ウェークアップ」にレギュラー出演中。NHK「日曜討論」、フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」など討論番組にも活動の幅を広げる。著書には『黒字転換2倍株で勝つ投資術』(ダイヤモンド社)など多数。

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