普段、特に子育てでいらいらすることが多く…
普段、特に子育てでいらいらすることが多く、身体がどっと疲れるのを実感します。
子どもを叱った時などは胸の中央に違和感を感じることもあります。
今はどんな時でも至適血圧(してきけつあつ:理想的な血圧の値のこと)で、血族にも血圧の高い人はいませんが、このようなことが続くと血圧が上がったり、さらに下がりにくくなったりするのでしょうか?また、高血圧になる前に、心臓の病気にかかることもあるのでしょうか?
イライラしたときの胸の違和感についてお答えします。
心臓とストレスの関係
子育て中でいらっしゃるとのこと、いろいろ手もかかるでしょうし、大変ですね。
おっしゃるように、心臓とストレスの関係は深く、ストレスがたまった状態だと心臓にさまざまな不調が出ることがあります。そのメカニズムを簡単にご紹介しましょう。
ヒトが肉体的、精神的にストレスを受けると、ストレスを受けたという情報が大脳を介して脳の視床下部という部分に伝わります。ここで、ストレスに対処するために交感神経と呼ばれる自律神経が興奮します。交感神経は「闘争と逃走の神経」などと呼ばれるように、身体は戦闘モードに入ります。具体的には、心拍数が増し、末梢血管が締まることによって血圧は上昇、瞳孔は拡がって緊張状態になります。通常であれば、この交感神経の興奮は、逆の働きをする副交感神経の働きによって心拍数は落ち着き、血圧も下がるものなのですが、ストレスが長期間続いたり、あるいは極めて強いストレスを受けたりすると、交感神経と副交感神経(合わせて自律神経といいます)のバランスがおかしくなってしまい、なかなか交感神経の興奮が収まらなくなることがあります。
こうなってしまうと、常に緊張していて身体全体がリラックスできず、いつも戦闘モードになってしまい、心臓にも大きな負担がかかってしまいます。心臓本体には特に病気がないのに、胸が苦しくなったり、痛みが出たり、動悸や不整脈が生じたりするものを「心臓神経症」と呼びます。これは、自律神経の乱れによる心臓の働きの異常と考えることができます。
胸の違和感の原因は?
現在、ご相談者さまが経験されている胸の中央の違和感などは、この心臓神経症によるものである可能性があります。ただ、ストレスによる心臓神経症と思っていたら、実は心臓本体の病気が隠れていたということもあるので、胸の痛みが続くようであれば、念のため、一度病院で心電図の測定を含め、診察を受けられることをおすすめします。また、どんな時でも血圧が至適血圧で安定しているというのは非常に良いことですが、今後加齢に伴い動脈硬化などが進行して、同じ生活をしていても血圧が上昇しやすくなる可能性もありますから、定期的な血圧測定を続けていきましょう。
精神的なストレスは、心臓だけでなく万病のもとになります。楽しめる趣味を見つけたり、たまには家族に協力してもらって、ご友人と外出する時間を設けたりして、うまくストレスを解消していきましょう。どうぞお大事にしてください。
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