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定年前の生命保険の見直し、知っておきたい2つのポイント

定年前の生命保険の見直し、知っておきたい2つのポイントのイメージ

定年前は、生命保険を見直すのに良いタイミングです。

なぜなら、死亡保険では、自分に万一のことがあった場合の必要保障額が減少している場合があるからです。

一方で今後「加齢に伴う身体的変化」による病気や自宅内での事故のリスクは増えてくるため、医療保険を考える良い機会でもあります。

今回は、定年前に生命保険を見直すなら知っておきたい2つのポイントをお伝えします。

50代の8割が生命保険に入っている…入りっぱなしになっていませんか?

(公財)生命保険文化センター「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」[1]によれば、50代の8割以上の方が民間保険会社の生命保険(個人年金保険を含む)に加入しています。つまり、10人いれば8人の方が何かしらの生命保険に加入しているということです。

保険に加入するときは、保障内容や月々の保険料など検討を重ねたはずです。しかし、加入してしまうと保険金を請求することでもない限り「保険料は自動引落をされているけれど、保障内容はあまり覚えていない」という方が多いと思います。

定年後、減収になる方も年金生活が始まる方も、せっかくの機会なので定年前に生命保険を見直し、自分にとって必要な保障を検討してみましょう。

生命保険見直し・知っておきたい1つめのポイント…加入している保険の中身を知る

まずは加入している生命保険を全て確認してみます。保険証券を机の上に並べてみると、思ったより多くの保険に加入していたことに気付くかもしれません。

具体的には、それぞれの保険について5つのことを調べるだけでOKです。これが生命保険の棚卸しです。

生命保険の棚卸しで調べておく保険の中身

生命保険の棚卸しで調べておく保険の中身

資料:執筆者作成

生命保険見直し・知っておきたい2つめのポイント…今とこれからを考える

生命保険の棚卸しの次は、保障額が現状やこれからの生活に見合うものなのかチェックしてみましょう。

(1)死亡保険の見直しの例

死亡保険に加入したときには「どのくらいの保障が必要なのか?」を検討したはずです。子どもが○歳だから・私の年齢が○歳だから、これだけの死亡保障額が必要だ……というように。

しかし、必要な死亡保障額は年々少なくなっていくことがあります。理由のひとつとして、子どもの独立により、生活費や教育費がかからなくなることが挙げられます。

養っている家族が減れば、死亡保障額は減額を考えても差し支えないでしょう。

(2)医療保険の見直しの例

まだまだ元気な60代ですが、病気や自宅内での不慮の事故のリスクは増えてきます。

定年で退職すると勤務先で受けていた健康診断を受けなくなるので、病気の早期発見が難しくなり、病気による入院が長引くかもしれません。

また、加齢とともに運動能力が低下し転びやすくなるというように、体に少しずつ支障が出てきます。転倒事故が家庭内の居室や階段、廊下といった身近な場所で起こるのはこういった理由からです。

病気やケガによって、通院のタクシー代など、治療費以外の経済的負担が大きくなることもあります。その点も踏まえて医療保険を見直すことがおすすめです。

なお、医療保険を生命保険会社のもので備えている方は多いのですが、損害保険会社のものは見落としがちではないでしょうか。

医療保険は、生命保険会社・損害保険会社の両方で取り扱いがあります。見直しの際には、保険の目的である「自分では対処できない万一のために備える」を念頭に置き、損害保険会社の医療保険の検討もしておきましょう。

経済面も考慮しながら新生活に最適な備えを

定年というライフスタイルが変化する出来事の前には、新生活に向けて、さまざまな準備を始めると思います。そこに保険を見直すことも加えてみてください。

定年後は多くの方が減収になります。今までは負担に感じなかった保険料が負担になることもあります。必要のない保障を削減するだけでも、新生活の暮らしがより豊かになるのではないでしょうか?

人によっては今の保険を継続する方が良い場合もあります。まずは保険の棚卸しをして、気になることが1つでもあるようなら、保険の相談をすることも考えてみてください。

出典

執筆者プロフィール

馬渡 初代の写真

馬渡 初代マワタリ ハツヨ

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP

短大卒業後、外資系メーカーに就職。専業主婦を経て行政相談員として社会復帰するが、父の介護のため離職。無職中にお金の悩みを解消すべくFP資格を取得し、現在は笑いが絶えない終活セミナー、「数字が苦手な人の家計改善」ワークショップを中心に活動。生活密着型FP。
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  • ※ この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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  • ※ 掲載日は2021年4月22日です。
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