いまさら聞けない「家財保険の基礎知識」
ここをチェック!!
- 建物火災保険との違いを理解していますか?
- 保険金額は、適正な設定となっていますか?
- 補償の範囲は、希望の内容になっていますか?
家財保険は、正式には家財を保険の目的とする火災保険であり、万一の火災や自然災害による、家財道具一式の損害に対して備える保険です。火災保険というと、自動的に建物と家財がセットでカバーされると思われがちですが、実際は建物火災保険、家財火災保険と目的が明確に区分されます。そのため、加入しているつもりで加入できていないケースが散見されるので注意が必要です。まず、火災保険には建物用と、家財道具一式用の2種類があることを押さえておきましょう。
次に、保険金額が適正な設定となっているかを確認しましょう。家財道具一式といっても、タンス、冷蔵庫、テレビやソファ、テーブル、衣服に寝具、学用品とその補償範囲は幅広く、万一火災に遭うとその被害総額は思った以上に高額となることも…。部分的なボヤ騒ぎでも、消火活動による水がかかった場合などは、建物以上の被害額となることも少なくありません。各社、世帯主の年齢や世帯人数によって、目安となる保険金額を提示していますので、それを参考にして、万一のときに十分な支払いが受けられる保険金額となっているかを確認しておきましょう。加えて、保険金の評価方法が新価(再調達価格)基準となっているかも大切なチェックポイントです。時価評価の場合、家財道具は耐用年数が短く、そのため満足な保険金支払いが受けられない可能性があります。ぜひ、チェックしておいてください。
そして、補償の範囲も大切なチェックポイントです。建物火災保険と同様、各社とも補償範囲は自分で選べますので、どこまでの補償が必要か、よく考えて範囲を決めましょう。
特に、落雷による電化製品の被害、現金貴重品の盗難被害は、家財保険ならではの補償といえます。心配な方は、準備を怠りなく。
なお、一般的な家財保険の場合、1点あたりの保険金支払いは100万円が限度となります。宝石、時計、貴金属等、それを超える金額の家財に対する補償が必要な場合は、事前に保険会社の担当者や代理店に相談して下さい。保険会社によって設定の方法が異なりますので、気になる人は身近な保険のプロに相談してみてください。
最後に、マイホームを新築または購入し、住宅ローン借入に対応するために火災保険に加入される方へ。建物火災保険だけの加入ですと、万一の火災時に保険金が支払われたとしても、住宅ローンの返済に大部分が充てられるため、手元資金が不足する可能性があります。家財保険に加入することで、住宅ローン返済をした後も、手元資金を準備することが可能となりますので、家財保険も忘れずに準備しておきましょう。
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コラム監修者プロフィール
山本 俊成 (ヤマモト トシナリ) マイアドバイザー.jp®登録 - ファイナンシャルプランナー。
大学卒業後、株式会社三和銀行(現三菱UFJ銀行)入社。
2003年、外資系生命保険会社入社。
2005年、総合保険代理店株式会社ウィッシュ入社。
2010年、株式会社ファイナンシャル・マネジメント設立。
銀行と保険会社に勤めていた経験を活かし実務的なコンサルティングを行う。
ファイナンシャルプランナー 奥田 知典
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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