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2017.09.19
子どもにはいろいろ経験させたい。でも習い事代がバカになりません。
親であれば子どもがやりたいということはさせてあげたいし、才能を伸ばしてあげたいと思うのは当然のこと。魅力的な習い事もたくさんありますが、家計には限度があるということも事実です。今回は習い事代がバカにならないとお悩みの方に、習い事代に対する考え方のポイントをお伝えします。
習い事を始める前に考えておくべき3つの将来
目の前の習い事代にばかり目がいってしまいますが、実はもう少し長い視点で、将来のことについて考える必要があります。積み重なっていく習い事代が「将来」を圧迫しかねないからです。習い事を始める前に、3つの「将来」について考えておきましょう。
○将来の教育
1つ目は将来の教育です。子どもが私立中学に行きたいと言ったとき、高校受験のために塾に通いたいと言ったとき、大学に行きたいと言ったとき、あのときの習い事代で使ったお金があれば……、と後悔しないよう、将来かかる教育費がいくらなのかを知った上で習い事を教育費の一部として捉え、「今いくらかけてよいのか」を考えましょう。
○子ども自身の将来の家計
2つ目は子ども自身の将来の家計です。学費が本当に足りなくなったら奨学金を借りないといけないかもしれません。ですが、奨学金は子どもの借金です。子どももいつしか家庭を持ち、子育てにお金がかかるときが来ることでしょう。そのときに自分の奨学金の返済が家計の負担となるかもしれないということを知っておきましょう。
○老後という将来
3つ目は老後という将来です。教育費をかけ過ぎたしわよせは親自身の老後にかかってきます。老後資金をしっかり貯めておくことができないと、結局子どもに迷惑をかけてしまうかもしれないということを念頭におきましょう。
始めてから気づく2つの注意点
始めてみるまでわかりにくい、習い事に関する注意点が2つあります。今後習い事を続けていく上でも、また新しい習い事を始める上でも注意しておきましょう。
○月謝以外の費用
1つ目は月謝以外に費用がかかることです。ユニフォームやスポーツ用具代、交通費、発表会出演料、検定等審査費用などが追加でかかることも少なくありません。また一般的に学年が上がると月謝も上がります。成長にともなってユニフォームや靴の買い替えも必要になるでしょう。送迎にかかる交通費や、送迎の合間のママ友とのお茶代がかさんでしまうという悩みもお客さまからよく耳にします。これらの費用についても考慮しておく必要があります。
○子どものやる気の継続
2つ目は子どもがすぐ飽きてしまうかもしれないことです。仲のよい友達がやめてしまったから自分もやめると言ったり、他の習い事がしたいと言い始めたりすることも。習い事を始めるときは、子どもがやりたいと言ったから、友達がやっているからとすぐに始めるのではなく、1カ月間など考える時間を空けることをおすすめします。単なる思い付きで言っていることなのか、本当に自分自身がやりたいことなのかを見極める時間を持つためです。流されて入会してしまうこともあるので、できれば体験レッスンなどは友達と一緒に行くことは避けた方が無難です。1カ月たつと忘れていたり、他のことに興味が出たりすることもあります。長期休暇中などに開催されることがある集中教室に通ってみて判断するというのも1つの手です。1カ月たってもまだやる気があれば始める、一度始めたら1年は続ける、〇級までは続けるなどのルールを親子で事前に決めておくとよいですね。
子どもにもお金の話をする
子どもにお金のことは話したくないという方もいらっしゃいます。ですが、親の経済状況が子どもに影響するのは当たり前のこと。何でも経験させたいからといって、例えば毎年家族で海外旅行に行き、週末は高級レストランでディナーを食べ、高額な入場料の一流のコンサートを聴かせるという家庭は一般的ではないでしょう。予算内で生活するという習慣を子どもの頃から身につけることは、子どもにとっても一生の財産になるのではないでしょうか。習い事にもお金がかかるという事実を説明した上で、子ども自身にも真剣に考えさせてみましょう。
大手教室だけじゃない!お手頃なおけいこ情報を集めましょう
習い事を始めるとしても、必ずしも月謝の高い大手教室等に通わなければならないわけではありません。区や市町村の広報誌、学校で配布される案内、町内会の掲示版、体育館の案内板などでおけいこ情報を探してみましょう。
例えば、筆者の家庭では区営プールでの水泳教室(月謝3,500円)、剣道(月謝700円)、児童館主催で1年を通じて毎週クッキングやゲーム、工作などを行う「1年生グループ」(月謝0円)に通っています。他にも区の体育館では月謝3,000円のレスリング教室や、掲示板には費用はお茶代のみの親子英会話サークルの募集もありました。
将来プロになりたいのであればそれなりの指導者に入門したり、大手教室に通ったりする方がよいかもしれませんが、単にいろいろ経験させたいということであれば身近なところで十分かもしれません。
まとめ
習い事代がかさんで困るとき、どうしても続けさせてあげたいと思うならば、習い事以外の家計の見直しをして習い事代を確保しましょう。
でも、将来のことを考えて習い事代の削減が必要であれば、これらのポイントを参考に習い事の絞りこみと費用の安い教室等への変更をぜひ検討してみてください。
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コラム監修者プロフィール
柳澤 美由紀
やなぎさわ みゆき
- CFP®/1級ファイナンシャル・プランニング技能士
- 関西大学社会学部卒。大学時代に心理学を学び、リクルートグループに入社。求人広告制作業務に携わった後、1997年ファイナンシャルプランナー(FP)に転身する。
相談件数は800件以上。家計の見直し、保険相談、資産づくり(お金を増やす仕組みづくり)が得意で、ライフプランシミュレーションや実行支援も行っている。
家計アイデア工房 代表
- ※ この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
- ※ 掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
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