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2017.09.05
自動車保険のお得な入り方を教えてください
自動車を所有または運転するならば、必ず入っておきたい自動車保険。しかし、たくさんある保険のなかから、どれを選べばいいのかわからない方も多いのでは。今回は、自動車保険に加入するときの得するポイントを3つお伝えします(ここでは任意の自動車保険についてお話しします)。
ポイント1.保険料で得をしよう
自動車保険の保険料は、運転者の年齢条件・運転者の範囲・運転者の免許証の色・自動車の使用目的・走行距離などさまざまな要素によって変わります。また、損害保険会社各社はさまざまな割引制度を設けています。自分にあてはまる割引制度がないか確認しましょう。
○誕生日が過ぎたら、年齢条件の区分変更ができないか、確認しましょう。保険料が安くなる可能性があります。
○ごくまれにしか運転しない同居しているお子さまのために、契約年齢を「年齢を問わず補償」や「21歳以上」などにしていませんか。年齢条件区分を親の年齢に応じた区分に引き上げ、お子さまが運転されるときは1日タイプの自動車保険を利用する方がお得になる場合があります。1日タイプの保険で一定期間無事故だった方が、自動車を購入するなどして新たに自動車保険に加入する場合、保険料を割り引きする保険会社もあります。
○複数台分の自動車保険を契約する際、同じ保険会社であれば、「ノンフリート多数割引」を使える会社があります。
○自動車保険を新たに契約するとき、ノンフリート等級は6等級から始まりますが、新たに2台目を契約するときには、条件によっては7等級スタートになる制度を設けている保険会社もあります(「セカンドカー割引」・「複数所有新規割引」等)。
○ネット申込型(通販型・ダイレクト型などとも呼ばれます)自動車保険では、インターネットで申し込むと割り引きされる「インターネット割引」や、紙の保険証券を不要にすると割り引かれる制度(「証券ペーパーレス割引」・「証券不発行割引」等)を設けていることがあります。
○今まで家庭内で同じ自動車を運転していたお子さまが就職などで別居を始めたときは、年齢条件の区分変更を忘れずに行いましょう。あまり知られていませんが、「別居の未婚の子」は年齢条件を決める際の運転者には含まれません。万一、帰省中に実家の被保険自動車を運転して事故を起こしてしまっても、補償される運転者の範囲を「限定なし」や「家族のみ」にしておけば、年齢に関係なく補償されます。
ポイント2.補償内容で得をしよう
保険はすすめられるままに契約するのではなく、補償内容が求めているものと合っているのか、しっかりと確認した上で契約しましょう。個人賠償責任保険や人身傷害保険以外では、次の補償内容に注目して自分にとって必要な補償、不必要な補償を見極めましょう。
○車両保険
車両保険の契約タイプは、自動車同士の事故・自損事故・当て逃げ・火災や盗難などによる被害まで幅広く補償するタイプと、自動車同士の事故(「車両相互間衝突危険『車両損害』補償特約・相手自動車確認条件付」)のみ補償するタイプ、自動車同士の事故および火災や盗難などによる被害(「車両危険限定補償特約(A)」)に限定して補償するタイプがあります。自動車同士の事故に限定したタイプや、自動車同士の事故に「車両危険限定補償特約(A)」をプラスしたタイプでは、補償内容が限定されるので、保険料を抑えることができます。
余談ですが、筆者が損害保険会社に勤務していたときに、「車両危険限定補償特約(A)」の補償内容を、火災・爆発・盗難・台風・洪水の頭文字をとって「カバとタコ」と覚えました。
※地震・噴火・津波の被害は、「地震・噴火・津波『車両全損時定額払』特約」での補償となります。
○弁護士費用特約
自分に過失がなく、損害額を相手が全て支払う事故の場合、賠償保険金を支払う必要のない自分の保険会社は、原則示談交渉をしません。損害を被った上に、賠償金や慰謝料について自分自身で相手側と交渉しなければならないのです。そのようなとき、示談交渉を弁護士に依頼する費用を一定額まで補償してくれるのが、弁護士費用特約です。私事ですが、以前、離れて暮らすわが子が事故に遭ったとき、途中まで本人が行っていた示談交渉を弁護士に依頼することにしましたが、その費用は、夫の契約している自動車保険の弁護士費用特約から支払われました。弁護士費用特約は事故数としてカウントされませんので、特約を使用しても契約更新時に等級は下がりません。
○個人賠償責任保険特約
記名被保険者とその家族が日常生活において法律上の損害賠償責任を負った場合、その賠償金を負担してくれるものです。ぜひ付加しておきたい特約の1つですが、火災保険や家族所有の自動車の保険契約、クレジットカードにセットされていることがあります。重複しないか今一度確認の上、加入を検討しましょう。
特約には、上記のもの以外にも、子どもの扶養者が人身事故で死亡・後遺障害を負った場合に保険金(育英金)が支払われるものや、人身傷害保険金支払対象の事故で被保険者が入院したとき、ホームヘルパー・介護ヘルパー・ベビーシッターやペットシッター費用を補償してくれるもの、常駐の医師や看護師が24時間体制で緊急医療相談を受けつけてくれるものなどがあります。
ポイント3.付帯サービスで得をしよう
現在では、多くの保険会社で自動付帯されているロードサービス。バッテリ上がりをはじめとする緊急対応やレッカー移動は、一見、同じようなサービス内容に見えますが、自力走行不能となった自動車のレッカー移動では、無料となる距離が違ったり、ガス欠の際に補充されるガソリン代が有料だったりと、保険会社ごとに少しずつ異なっています。
また、事故時に現在位置がわからなくてもGPS機能で場所を特定してロードサービスを提供したり、警備会社が駆けつけてくれたりするサービスなどもあります。
各社の付帯サービスの内容を比較し、保険料も考慮して、納得できる商品を選びましょう。
まとめ
自動車保険は事故や故障の際の経済的・精神的負担を和らげてくれます。自動車を所有・運転するなかで、どのようなことが心配なのかを洗い出し、その心配ごとにあった補償内容で契約しましょう。そして、保険金を請求できたり、サービスを受けたりできるのに、知らずにその機会を逃すことのないよう、契約前も契約後も、その内容をしっかりと把握しましょう。
※特約や付帯サービス等の名称や内容は保険会社によって異なることがあります。
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コラム監修者プロフィール
柳澤 美由紀
やなぎさわ みゆき
- CFP®/1級ファイナンシャル・プランニング技能士
- 関西大学社会学部卒。大学時代に心理学を学び、リクルートグループに入社。求人広告制作業務に携わった後、1997年ファイナンシャルプランナー(FP)に転身する。
相談件数は800件以上。家計の見直し、保険相談、資産づくり(お金を増やす仕組みづくり)が得意で、ライフプランシミュレーションや実行支援も行っている。
家計アイデア工房 代表
- ※ この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
- ※ 掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
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