生命保険に加入している人の割合は? ~生命保険の加入率について
日本人は生命保険が好き!とよく言われていますが、どのぐらいの割合で生命保険に加入されているのでしょうか?
生命保険の加入割合は男性:80.9%、女性:81.9%
生命保険の加入率は、「平成25年度 生活保障に関する調査(速報版)」(生命保険文化センター)によると、男性が80.9%、女性が81.9%となっています。
前回の平成22年の調査と比べると男性で1.9ポイント増加し、女性は2.4ポイント増加しています。なかなか収入が伸びないなかでも、生命保険に対するニーズは依然高いことがうかがえます。
なお、大手企業などで取り扱っているグループ生命保険はこの数値に入っておりませんので、実際は上記の数値よりも高い割合で生命保険に加入しているものと予測されます。
図1 生命保険加入率(性別・年齢別)
(注)民間の生命保険会社や郵便局、JA(農協)、生協・全労済で取り扱っている生命保険や生命共済(個人年金保険やグループ保険、財形は除く)の加入率を示す。
出典:(公財)生命保険文化センター「平成25年度 生活保障に関する調査(速報版)」
30代からの加入率が高くなっているが……
一般的に生命保険が特に必要だとされるのが、結婚後、お子さまが産まれてから独立するまでの期間になります。したがって、30代からの加入率が高くなっていますが、60代で加入されている方も多くなっています。
このデータはあくまで生命保険の加入率となっていますので、60代の死亡保障額は30代や40代よりも低いことが予想されますが、例えば60代でお子さまが独立していないのでまだまだ死亡保障が必要なケースや、残されたご家族のことを考えて加入されているケースも考えられます。
そして、平均初婚年齢が平成25年では男性が30.9歳、女性が29.3歳(厚生労働省の平成25年人口動態統計月報年計(概数)の概況より)と晩婚化になっている状況においては、まだ独身が多いと思われる20代の加入率の高さには注目すべきところです。
若い時でも自分に万一のことがある可能性はゼロではありません。その時に自分の貯蓄がなければ、葬儀代などで親御さんにご負担をかけてしまうことになってしまいます。そして、メリットとして20代で加入する方が30代で加入するよりも保険料が安価といったことも言えるでしょう。
そのような理由から、20代から何らかの生命保険に加入している方の割合が多いのでしょう。
最近の若い方は堅実だと言われていますが、生命保険の加入率でもその傾向が出ています。
女性の加入率に注目
そして、もう一つ注目すべきところは女性の加入率の増加です。
以前であれば生命保険は、いわゆる一家の大黒柱である夫に万一のことがあった時のために加入するといった特徴がありました。
しかし、最近は働く女性の増加に伴い共働き世帯も増加していることから、女性の生命保険の加入率の増加につながっていると予測できます。
また、平成22年からは女性の加入率の方が男性の加入率よりも高くなっています。
図2 生命保険加入率(性別)の推移
(注)民間の生命保険会社や郵便局、JA(農協)、生協・全労済で取り扱っている生命保険や生命共済(個人年金保険やグループ保険、財形は除く)の加入率を示す。
資料:(公財)生命保険文化センター「平成25年度 生活保障に関する調査(速報版)」をもとに執筆者作成
必要不可欠な生命保険!
最近は、物価の上昇に伴い家計が苦しくなってきているケースも多いと思われますが、死亡保障は医療保障などとは違い、万一の時のリスクが大きいために貯蓄で補うのが難しい保障の一つです。したがって、保険料は支出の中で簡単に削ればいいといった項目ではありません。
生命保険の加入率でみた場合、若干の増減はあるものの、大きくは減少していないのはそのためでしょう。
今後も生命保険の加入率は多少の増減があっても、必要とする方が多い保険になりますので、一定の数値を保つことでしょう。
もし、今の保険料では支払いが厳しい場合、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に家計の見直しや保険の見直しも含めてご相談されることをおすすめします。
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コラム執筆者プロフィール
岡田 佳久 (オカダ ヨシヒサ) マイアドバイザー.jp®登録 - 大学卒業後、商社勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして開業。
現在は、ファイナンシャルプランナー(CFP®)、キャリアカウンセラー(CDA)として高校生と大学生向けの金銭教育やキャリア教育、社会人を対象とした“お金”と“働く”に関する講演業務、雑誌などへの一般向けマネーコラムなどで活躍中。
ファイナンシャルプランナー 岡田 佳久
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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