自動車保険料は年間走行距離によって変わる!?
自動車保険は、年間走行距離によって保険料が変わることがあります。この記事では、年間走行距離と保険料の関係や、自動車保険を契約する際に、年間走行距離についてどのような点を注意するべきかを紹介します。
年間走行距離によって保険料が変わる理由
自動車保険には年間走行距離によって保険料が変わるものがありますが、それには理由があります。例えば、たまに近所での買い物へ行くときにだけ自動車に乗る方と、通勤のために毎日片道30km運転し、なおかつ、週末もドライブが趣味で頻繁に遠くまで出掛ける方とでは、どちらの方が事故に遭う確率が高いか想像してみてください。一般的に、頻繁に長距離を運転する方が、たまにしか自動車に乗らない方よりも事故に遭う確率が高くなるでしょう。
このように、1年間の走行距離が短い方は、1年間の走行距離が長い方と比べて、自動車に乗っている時間も短いので、事故に遭う確率が低いと考えられています。そのため、年間走行距離が短い方の保険料をお手頃に設定する自動車保険があるのです。
年間走行距離の申告方法
契約者の年間走行距離によって保険料が変わる自動車保険を契約する場合、保険会社の指定する方法で年間走行距離を申告することになります。各保険会社では、年間走行距離を「5,000km以下」「5,000km超~10,000km以下」「15,000km超」などの区分に設定しています。契約者は、自分の該当する区分を選択、または積算走行距離計(オドメーター)の値を申告することで、年間走行距離に応じた保険料が設定されます。下記表のように、年間走行距離の申告方法は保険会社によって異なるので、指示に従って申告しましょう。
年間走行距離の申告パターン
資料:執筆者作成
申告した年間走行距離を超えたらどうする?
生活の変化などにより、実際の年間走行距離が契約時に申告した年間走行距離を超えてしまいそうなときは、どうすれば良いのでしょうか。「電車通勤から車通勤に変えた」「引っ越しをして車をよく使う生活に変わった」「今年は車で遠くまで旅行に出掛けた」など、申告した年間走行距離の区分とは変わってくることもあるでしょう。
(1)過去の年間走行距離申告タイプの場合
過去1年間の走行距離を申告していた場合、保険期間中に連絡をする必要はありません。次回の更新時に新しい年間走行距離区分が適応され、次年度の保険料が高くなります。
(2)予想年間走行距離申告タイプの場合
年間走行距離が予想を超えたと分かった時点で、保険会社に連絡して追加保険料を支払う必要がある場合があります。「連絡が遅れたら補償が受けられないのでは?」と思う方もいるでしょう。事故に遭ったときに年間走行距離が超えていることが判明した場合には、そのときに差額の保険料を支払うことで補償を受けられることが多いので、あまり心配する必要はありません。なかには、契約時の予想年間走行距離区分を超えても、保険会社への連絡や追加保険料の支払いが不要になるサービス(契約して2年目以降などの条件あり)を提供しているところもあります。
年間走行距離が短いほど、保険料はお手頃になるのが一般的です。年間走行距離の区分は保険会社によって異なるので、自分の生活に合った自動車保険を探してみましょう。また、申告した年間走行距離と実際の年間走行距離が変わったときの対応は契約する保険会社によって異なるので、契約時にしっかりと確認するようにしましょう。
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コラム執筆者プロフィール
張替 愛 (ハリカエ アイ) - AFP/2級ファイナンシャル・プランニング技能士
- 大学で心理学を学んだ後、損害保険会社にて5年半勤務。その後、夫の海外赴任を機に独立を決意。育児をしながら在宅でファイナンシャルプランナーとしての活動を始める。転勤族や、仕事と家庭の両立で悩む女性のために、オンラインでのマネー講座や個別相談を開催中。
FP事務所マネセラ代表
ファイナンシャルプランナー 張替 愛
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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